ケリーの公式 FX複利運用における合理的な資金管理 - 貴方を幸福にするFXブログ

ケリーの公式 FX複利運用における合理的な資金管理

パソコンを使う貴族
近代化の波がこんなところにも・・・

※今回は難しい数学の話です。文系の人は理解できなかったら、諦めてください。

トレーダーにとって、一度の投資にどれだけの金額を投入するのかは悩み所です。
少なすぎても資金効率が悪いし、大きすぎてもリスクが怖い。

そこで、貴方の資金管理能力を問いたい。
以下の状況においてどれだけの枚数を取引するべきか、数学を使って計算してください。

<問題>
ネコトレーダーは証拠金100万円で、ドル円のFXトレードを行っている。
1ロットで取引して、勝つ時の利益は10,000円、負ける時の損失は8,000円。
勝率は 50%。
さて、最も合理的に資金を増やすことができる取引量は何ロットだろうか?


とりあえず、5分ぐらい考えてみてください。





うん、さっぱりわからん。

疑問を持った猫

まぁ、わからないでしょうね。

この問題を解けるトレーダーは、多分5%もいないと思います。
数学者ならできるかもしれませんが、ケリーの公式を知らないと多分無理でしょう。

ケリーの公式とは、複利運用の際に最も合理的な資産の投入割合を計算するための式です。

「資産が〇〇万円あるけど、何割ずつ賭けていけばいいのかわからないよ!」
という時に、最も期待できる割合を教えてくれます。

ケリーの公式
F=[(R+1)P-1]/R

F=投資すべき資金の割合
R=損益率(勝ちトレードでの平均利益/負けトレードでの平均損失)
P=勝率


文字で書いてもわからないと思うので、上の例題に沿って計算してみましょう。

R=損益率=10000/8000=1.25
P=勝率=0.5

F=[(R+1)P-1]/R=0.1

Fが0.1になったので、ネコトレーダーは資金の10%を投入するべきだということになります。

100万円の10%は、100,000円。
1lotにつき8000円の損失が出るなら、100,000円の損失が出るlot数は、
100,000÷8,000=12.5

つまり、12.5枚トレードするのが最も合理的ということになります。
100万円入金で12.5万通貨のトレードは、ちょっと多い気がしますね。

ペリカ
ギャンブル理論だから仕方ない。

ちなみに、通貨ペア(銘柄)が何であるのかは関係ありません
USD/JPYでもEUR/JPYでもTRY/JPYでも、全部同じことです。

<参考値>
ペイオフレシオ2、勝率50%⇒25%
ペイオフレシオ2、勝率80%⇒70%
ペイオフレシオ1.5、勝率50%⇒17%
ペイオフレシオ1.5、勝率60%⇒33%


FXではなく株式投資だったとしても、同様に計算することができます。
(ただし株式の場合は最大レバレッジが3倍しかないため、計算通りのポジションが取れないことが多い)
興味のある人は、エクセルに計算式を入れて、自動計算できるようにしておくといいでしょう。

勝率が高くて損益率(ペイオフレシオ)が高いほどFは高くなり、低すぎるとマイナスになります。
Fがマイナスになるということは期待値もマイナスということなので、投資してはいけません。

注意したいのは、これはあくまで投資割合であって、金額ではないということ。
「10%ずつ投資して、10回負けでスッカラカン」
ということではありません。

負けた時は、減った資金の10%で再投資。
勝った時は、増えた資金の10%で再投資。

無限に複利運用を続けるのが前提になります。

一定の金額で行うのが前提の期待値とは違い、ケリー公式は割合における最適解の導出方法と考えてください。
本来ならケリー基準と数学的根拠について説明するべきでしょうが、対数の知識がないとチンプンカンプンになるので割愛します。
(そもそもエセ賢者だって半分も理解していない)

難しい計算はもうやだ

理屈はわからなくても、
F=[(R+1)P-1]/R
の計算式を使えば、最も資金が増えやすい投資割合を知ることができます。
ここで出た割合より大きくても小さくても、投資効率は落ちます。

そんなわけで非常に有用な計算式ではありますが、実際にFXや株式投資で利用している人が多いかというと、そうでもありません。
というか、ほとんど利用者がいないと思います。

ケリー公式の値は「最も合理的な値」であって、「破産しにくい値」ではありません。
バルサラの破産確率を計算してみればわかりますが、ケリー公式の通りに取引しても、破産確率は残ります。
敢えて計算値より小さい取引量にして、安全性を高めるほうが賢明かもしれません。

⇒バルサラの破産確率

そもそも、相場において利益・損失・勝率を完全に固定するのは不可能であるため、正確な値は出しようがない。
十分な検証をした上で損益の平均値を出し、試しに計算してみる程度になるでしょう。

これは必勝法でも聖杯でもありませんが、簡単な数式で最適な割合を導出できるという点で、優れた計算法と言えます。
勘や経験だけでトレードを行っている方は、参考にしてみてください。

トレードとは本来数学の領域ですから、計算を疎かにしてはいけません。
一朝一夕で身に着けられるものではありませんが、多くの数学者が相場に挑んで解き明かした理論を、日々のトレードに活かしていきたいものです。

<資金管理の参考資料>
   
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No title

確かに理論上もっともそうだが、俺のフィーリングで言うと俺は勝っているときはロット数を段階的に増やし続け負けているときは静寂を保ち破産を悲しみながら待つ。おかげでスイスフランショックの時は危うく死にかけたけどね。

2016-07-16 22:49 | from ねずみ賢者

Re: No title

> 確かに理論上もっともそうだが、俺のフィーリングで言うと俺は勝っているときはロット数を段階的に増やし続け負けているときは静寂を保ち破産を悲しみながら待つ。おかげでスイスフランショックの時は危うく死にかけたけどね。

対数取って微分すれば極大値が出るので、数学的には間違っていない。
ただし、それが人の心理に合っているかは別問題。
その人の適性によって、最適な手法は変わるでしょう。

2016-07-16 23:00 | from 幸福賢者

No title

ケリーの公式を参考にして、エドワード・ソープという数学者がカジノのブラックジャックで大金を稼いだそうですね。

2016-07-17 21:14 | from 鈴木 規夫

Re: No title

> ケリーの公式を参考にして、エドワード・ソープという数学者がカジノのブラックジャックで大金を稼いだそうですね。

ブラックジャックでもコイントスでも、大抵のギャンブルには応用できますよ。
プロのギャンブラーなら、知っていて当然のことだと思います。

一度の勝負は運次第でどうにでもなりますが、長期的に勝つには数学的な根拠が必須です。
少々時間はかかっても、勉強しておくことを勧めます。

2016-07-17 21:25 | from 幸福賢者

マジレスしますと、ギャンブル的なやり方で相場に取り組む場合で期待値がプラスになる投資法はこの世に存在しません。
という事で、この理論は画餅であります。

とは言え、投資における資金管理の重要性に目を向けさせる一手段にはなるかもですね。
但し、ギャンブル的思考に目を奪われずにこの理論だけをつまみ食い出来る方限定になりましょうが。

2016-07-18 13:58 | from 山中 一人

Re: タイトルなし

> マジレスしますと、ギャンブル的なやり方で相場に取り組む場合で期待値がプラスになる投資法はこの世に存在しません。
> という事で、この理論は画餅であります。
>
> とは言え、投資における資金管理の重要性に目を向けさせる一手段にはなるかもですね。
> 但し、ギャンブル的思考に目を奪われずにこの理論だけをつまみ食い出来る方限定になりましょうが。

その通り、絵に描いた餅ですよ。
資金管理においては数学的思考が必要である、
ということを理解して頂くためにこの話を取り上げています。

2016-07-18 16:57 | from 幸福賢者

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