セリングクライマックス アホルダーが作る相場の終わり

これは注意が必要だな。
中国発の株安が世界中に広まって、世界同時株安になっています。
ダウも上海株も新興国株も年初最安値を割り、日本株が一番マシな状況。
為替も悲惨で、クロス円は総じて軟調な上、トルコやブラジルは近年の最安値を更新し続けています。
カザフスタンのテンゲが変動相場制に切り替わったのは、外貨が尽きて固定相場を支え切れなくなったからでしょう。
日本や米国はたいしたことになっていませんが、国によってはとっくに経済危機と言ってもいいくらいの状況になっています。
元はと言えば量的緩和で新興国に資金を流し、無理矢理バブルを作り上げた日米欧が元凶なわけですが。
現在の下落を押し目買いの好機と思っている人は多いでしょうが、それは少し危険かもしれません。
リーマンショックを代表とする大暴落は前兆なく突然下落したのではなく、長い下落の後に起こったセリングクライマックスだからです。
スイスショックのように突然壁が崩壊することも稀にありますが、たいていの場合暴落は長い下落トレンドの後に発生します。
今回の中国ショックによる下落がその初動でないと、誰が言えるのでしょうか?
セリクラが長い下落の果てに発生する、あるいはバイクラが長い上昇の果てに発生するのは、猫賢者をはじめとするアホルダーの存在が原因です。
逆に言えば、誰もがきちんと損切りできるなら、セリクラもバイクラもまず発生しない。
暴落が発生するのは、素人のポジションをファンドが狙い撃ちし、強制的にロスカットさせるからです。
投機筋の売りによってレートが下落し、素人の既存ポジションが損切りを余儀なくされ、その下落によってさらに下のポジションも損切りされる。
その連鎖がセリングクライマックスであり、アホルダーが自滅する主な原因です。
もしも個人投資家が全員自身のポジションに対して浅いストップを設定し、損切り注文が全く重ならないのなら、セリクラは一切発生しないはず。
どこを狙ってもストップの連鎖が起こらないのだから、大手も仕掛けようがありません。
しかし、現実には含み損が溜まっても限界まで損切りしない塩漬け投資家は多く、120円のような切りの良い数字でストップを設定する人も結構います。
トレンドを長引かせれば長引かせるほど値ごろ感で新規が集まり、含み損を放置して盛大に爆発してくれるのだから、お偉いさんにとっては都合が良いことこの上ないでしょう。
仮に個人が昔より賢くなって、損切りもきちんとできるようになっても、日本の株式が将来的に暴落するのは間違いないと思います。
なぜかというと、日本にはとんでもないアホルダーが存在し、ひたすら含み損を耐える仕組みになっているからです。
そのアホルダーというのは、現在アホノミクスによって株を買い支えている公的機関・準公的機関(GPIF、日銀、ゆうちょ、農協)です。
彼等は株を買い支えるのが仕事なので、滅多なことでは損切りしません。
だから平時は下落の要因にはならず、逆にストッパーになってくれるのですが、一転下落トレンド始まると、多大な含み損を抱えることになります。
敏腕ディーラーであれば見込みのないポジションから順に冷徹に切っていくのでしょうが、GPIFにや日銀にそんなことができるとは思えない。
きっと含み損を増やせるところまで増やし、法令で定められたリスク上限を超えた所で全資産をカットすることになるはずです。
百兆円を超える金融資産を持つ公的機関が一斉に損切れば、セリクラどころか日本経済が終了しかねません。
まぁ、そうなる前に賢い投資家は逃げ切っているでしょうが。

毎回毎回言うことが変わるエセ賢者も、今はまだ買い時ではないと考えています。
またいつものように
「あの時買っておけば良かった!」
と泣くかもしれませんが、それはそれで良し。
第二のリーマンショックで殺されるよりはマシ。
それでも手を出したいと思う人は、トルコリラや南アフリカランドなどの新興国通貨を売っておきましょう。
暴落もショーターから見ればチャンスですからね。
中国株の空売りもしたいところですが、中国共産党が怖いのでやめときます。(汗)

クソポジも借金も、いつの間にか溜まっていくもの。
いつか耐えきれなくなるとわかっていても、積み上げるのは止められない。
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