エントリーの理由は後付けではいけない

現実見ようか・・・
トレードにおいては、誰もが有望な銘柄(株式、通貨ペア、債券など)を研究して、値上がりが見込める物を買うわけですが、その選び方には二種類あります。
いや、正確に言うと、調べて選ぶ人と、決めてから調べる人がいます。
この二つは全く違うものなのですが、意外と意識していないことが多いので、注意してください。
①調べて選ぶ人
前者は、特定の銘柄を見るのではなく、銘柄が持つデータの収集・分析から始める人です。
株式の場合、PER・PBR・ROE・自己資本比率など、特定のパラメータに着目し、それを並べて条件を満たす銘柄を選定します。
FXの場合は、各通貨ペアのスプレッド、スワップポイント、ボラティリティなどを比較して、取引する通貨ペアを選びます。
チャートの形状で判断するのなら、株でも為替でも商品でも何でもぶちこんで、全て平等にテクニカル分析で決めてもいい。
いずれにしても膨大なデータから一番良い銘柄を探し出すということになりますので、どんな銘柄がヒットするかはわかりません。
「株価が過小評価されている銘柄を探したら、聞いたこともない会社ばかり出てきた」
なんてことも珍しくありません。
比較サイトや自前のエクセルデータで並び替えて順位を付けると、誰もが知っているような銘柄はだいたい選ばれません。
ちなみに東証1部で一番PBRが低い企業を検索したら、
(株)高知銀行 PBR 0.17
でした。
ね、予想したような企業は出てこないでしょ?
また、FXで一番政策金利が高いのは、
ブラジルレアル 政策金利14.25%
ですが、スワップ重視の日本人でも取引している人は多くないと思います。
②決めてから調べる人
こちらは、まず目につく、あるいはパッと思いつくような銘柄を決めて、それからデータを調べる人です。
選んでいるというよりは、「既に8割がた心の中で決めていて、それを買うための裏付けが欲しい」という人が多い。
日本一の大企業であるトヨタとか、携帯で有名なソフトバンクとか、ニュースで騒がれているシャープとか。
FXで言うなら日本人に馴染みの深いドル円とか、FX業者がキャンペーンをやっている特定の通貨ペアとか。
まず最初に取引したい銘柄があって、それをトレードするために情報を集めます。
まぁ、だいたい成功はしませんね。
トレードしているというより、やらされているわけですから。

この二つスタイルは、就職活動の取り組み方によく似ています。
一方は給与や手当、離職率といった客観的データから多数の企業を比較する若者。
もう一方は、世間的に知名度の高い大企業にかたっぱしからエントリーする若者。
どちらが採用されて、良い仕事ができる確率が高いかと言えば、間違いなく前者でしょう。
それでも多数の若者はネームバリューを優先して、データ分析を疎かにしますが。
これを読んでいる貴方も何らかの根拠を持って、株や通貨をトレードしているでしょう。
そうでなくても、就職先や結婚相手を選ぶ際に相手を品定めしたことがあるはず。
それは自分でデータを集めてエクセルにまとめ、パラメータ順に並べて優劣を付けた上で選出されたものでしょうか?
あるいは、テレビで聞いたものや誰かに教えてもらったものを、ただ鵜呑みにしているだけなのでしょうか?
できることなら、先入観を捨てて最も条件に合うものを選びたいものですね。
好きになるのに理由は要らないものですが、お金が絡むとそうもいきません。

これは難しい判断だ。
FX業者はポイントサイトから選ぶとお得!
⇒ハピタス
