日銀会合にて「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付量的・質的金融緩和」が決定!⇒日本語でおk
これはすごい!
前代未聞です!
・・・と言いたいところですが、エセ賢者はあまり頭が良くないので、何のことかさっぱりわかりません!
イールドカーブ・コントロールとか、オーバーシュート型コミットメントとか、全く意味がわからないよ!

この発表を受けて相場は円安株高に動きましたが、数時間後には元に戻り、夜にはさらに円高になってしまいました。
多分相場参加者も内容を理解せずに「追加緩和が来た!」と騒いで、後から冷静になって売ったんでしょうね。
今回の決定は、厳密には追加緩和ではありません。
「今までは国債を一定額買っていたけど、これからは長期金利が0%になるように購入額を調整しよう」
ということです。
今まで国債の買い過ぎで金利がマイナスになっていたことを考えると、買い入れはむしろ減るかもしれません。
対象となる国債が変化するので一概には言えませんが、テーパリング(緩和縮小)に向かう可能性が高いと考えられます
変更前の緩和力が+100として、それが+50~-50になるとしたら、明らかに円高に向かうよね?
こんなの全然追加緩和じゃない!
緩和拡大だと思って買い、緩和縮小だと理解して売る。
そんなちぐはぐな思考が発表直後の急激な上下運動を作った気がします。
日銀は「インフレ目標2%を実現するために枠組み変更を行った」と言っていますが、それは全く違います。
当座預金のマイナス金利政策・長期金利固定政策は明らかな金融引き締め政策であり、消費者の購買力を低下させるからです。
「長期金利が0%で固定されているのに、物価だけが2%まで上昇する」
とか、普通に考えてあり得ないでしょう。

日銀の金利政策は単なる相場操縦であって、市場が期待する緩和政策ではありません。
それを理解した投機筋は市場の歪みを鋭敏に感じ取って、日本円や日本国債に仕掛けてくるでしょう。
それにも関わらずこんなわけのわからないアクションに出たのは、以前から言っている通り、
・日銀の量的緩和は持続不可能である
・アベノミクスの本当の目的は国債の買い支えである
からです。
既に日銀は全国債の1/3以上を買い占めており、このままのペースだと2020年までに買い取れる国債が尽きます。
それを避けつつ、なおかつ返済不能にまで膨れ上がった国債を支えるために、金利0%固定という前代未聞の賭けに出たのでしょう。
予想外の決定に、正直エセ賢者は感心しましたよ。
てっきり日銀は「国債増発⇒日銀引き受け」で、ズルズル破綻を先延ばしにすると思ってましたから。
こんな大胆な行動に出るってことは、我々の思っている以上に国家財政はヤバイことになっているのかもしれませんね。
日銀の株式ETFも10兆円の含み損が出ているそうだし、実はもう余力がなくなってきているのかも。

黒田総裁もお手上げ?
マイナス金利の深堀りがなくなったことで、銀行は大喜び。
銀行株は一気に上昇し、長期金利も上がりました。
しかし、日銀の目標通り10年債金利が0%近辺に固定されるかは怪しいところですね。
国債を直接購入できず、よしんば購入できても売ることのできない日銀が、どうやって永続的に国債相場を制御するというのか?
自由主義経済において、国家の無理なコントロールはいずれ崩壊するもの。
為替レートを固定して金融危機を引き起こしたイギリスやスイスのように、最後は大きな花火を打ち上げるでしょう。
今回の方針転換が、日本破綻の引き金にならないといいのですが。

破滅の時が近づいている・・・
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