トランプショック トランプ大統領誕生による為替・株式相場影響
2016-11-10|経済を考える

合衆国の命運はこの男に託された!
<これまでのブログ記事のおさらい>
・トランプが勝ったらEU離脱ショックと同様に暴落が発生する
・ヒラリーが勝ってもたいして変わらない
・円安は日本の銀行によるノンヘッジ投資の影響であり、いつまでも続かない。
・アベノミクスと黒田バズーカは既に終わっており、相場は海外要因で乱高下する
最近はファンダメンタルズに沿って相場の行き先を解説をしてきましたが、大統領選挙の値動きは全くその通りになりましたね。
意外性がなさすぎて、エセ賢者さん全然嬉しくないよ。
トランプ氏の優勢が伝わった途端、株式と為替は大暴落。
ほんの数分で日経平均は1000円以上値下がりし、ドル円も3円以上円高になりました。
反対にリスク資産であるゴールドは暴騰して、一時1,338ドルまで値上がりしました。
まるで核爆弾でも落とされたような有様。
トランプさん、どんだけ危険視されてんのよ。

日本政府はこれを受けて緊急会合を行っていますが、何もできないのは目に見えています。
アベノミクスを敵視しているトランプ氏が当選した以上、為替介入なんてできるわけがない。
また「市場を注視する」とか言って、ちびちびETFを買うのが関の山でしょう。
この先特に危ない通貨は、メキシコペソとインドルピー。
大統領選の結果を受けてメキシコペソは急落し、過去最安値を更新しました。
「国境の壁の費用をメキシコに払わせる」発言や、違法移民送還の公約を考えると、メキシコ経済はかなり厳しい状況に追い込まれると思われます。
インドは選挙と関係なく突発的に紙幣の切り替えを行ったため、11/11まで税金逃れで大量の売りが出るでしょう。
ゴールドが急騰した原因はトランプリスクだけではなく、世界最大の金消費国であるインドの動向もあると思います。
FXトレーダーでもペソやルピーを取引している人は殆どいないので、その辺はあまり心配ないでしょう。
エセ賢者は以前くりっく365でインドルピーを取引していましたが、多分二度と扱わないと思います。
トランプ氏が当確した直後にクロス円や日本株はリスクオフで下落しましたが、その後はかなり戻しています。
ドル円に至っては投票前のレートを超えて来ているので、あの下落は何だったのかという気がします。
このおかしな現象は、市場がトランプ氏を少々誤解していたからではないでしょうか?
というのも、ドナルド・トランプ氏は元々実業家であり、経済界の人間だからです。
傍若無人な発言とクリントンとの対比からリスク要因として扱われてはいたものの、別に共産主義者でもなければテロリストでもない。
企業家の立場にある人間がわざわざ経済を冷え込ませたり、株価を墜落させたりする理由はないでしょう。

口が大きいのがネックだけど。
「何をやらかすかわからない」のが不安要素ですが、案外大統領になればまともな発言をするようになるかもしれません。
米国の輸出産業のために関税の強化くらいはするでしょうが、まさか戦争や恐慌を目指すこともあるまい。
トランプ新大統領の主な公約は、
・TPPの中止ないしは大幅な修正
・オバマケアの廃止
・減税
・インフラ投資
といったところ。
今後TPPが否決されて、日本の自動車に対する関税が強化されれば、トヨタを始めとする輸出企業は大きな打撃を受けるでしょう。
何らかの発表があった際は円高株安に振れることになるので、そこは注意しておきましょう。
しかし、トランプ氏も経済人なので、そこまで大きな問題になることはしないはず。
日本はともかく、米国産業にとっては有益な公約も多いので、世界経済は一旦落ち着くと思います。
(12月の利上げは多分ないだろうけど)
米軍基地に対する思いやり予算は倍増するでしょうが、きっと安倍首相が消費税を上げて支払ってくれるでしょう。
「在日米軍が日本から撤退して日中戦争になる!」みたいな事態はないと思いますよ。
そもそも、相場がどんな方向に動こうと、投資家は動く方に付いていくだけです。
誰が大統領になろうと、全く問題ないよね!

ビーバーだけど大統領だから関係ないよねっ
- 関連記事
- Genre:株式・投資・マネー
- Thread:FX為替相場、株式相場を語る