休眠預金口座法によって知らぬ間に銀行預金が盗まれていく
2016-12-06|経済を考える

悪すぎるだろ! Σ(´Д`*)
日本人の大半は銀行口座預金を自分の財布の中身と同じように考えていますが、法的には全く扱いが違います。
預金は銀行への貸付金であり、貴方は預金と同額の債権を銀行に対して持っていることになります。
通常の借金に時効があるように、銀行の債務にも時効が存在します。
法律上は5年から10年で預金債権が消滅するため、その間に返還請求等がなければ、銀行は貴方に預金を返さなくてもいいのです。
老後になって過去の貯金を使おうと思ったら、銀行に全て接収されていた。
・・・なんてことがないといいですね。
現実には銀行側も鬼ではないので、10年以上経った預金に対しても自主的に払い戻しを行っています。
けれど、これから先も預金が残り続ける保証はありません。
2016年11月に、国会で休眠預金口座法が可決しました。
銀行など金融機関に10年以上放置された休眠預金は、公益活動の財源として活用されるそうです。
日本には年間500億程度の休眠預金が発生していると言われていますので、それを経済活動に戻すのはメリットが大きいでしょう。
既にイギリスや韓国といった国でも同様な法律が存在し、死に金が社会貢献に使われています。
亡くなった人のお金が本当に世間や弱者のために使われるのなら、これは素晴らしい試みだと思います。

大切に使ってくれればいい?
しかしながら、今の利権政治を見ると、正しいお金の使い方をしてくれるかは甚だ疑問です。
政治資金の不正使用や震災復興資金の使い道、募金の流用を考えると、とても心配になります。
電通がオリンピック誘致のために莫大なお金を使ったのは有名な話。
野々村氏や舛添氏のように、政治資金を私事に使い込んだ公務員も多い。
石原元都知事が尖閣諸島の購入のために集めた寄付金14億円は未だに使い道すら決まらず、銀行に留まっているそうです。
国民のお金が適切に運用されるように、適切な監視体制を構築する必要があるのではないでしょうか?

牢屋に入ってください。
今のところ、休眠口座の利用はそれほど重要視されていません。
対象になるのは10年以上お金を出し入れしていないお金持ちなので、エセ賢者のような貧乏人に被害はないからです。
というか、無職ニートで庭の野草や果実に頼っている私が、預金の心配をしてどうするのだ。

預金ないから問題ないね。
けれど、銀行に多額の預金があり、預けっぱなしにしている人は、少し注意したほうがいいかもしれません。
投資が怖くて、年金も信用できなくて、ひたすら貯金を続けている日本人は沢山いるはず。
定期的に出し入れがあれば問題ありませんが、あまりにも長く放置すると、休眠口座に指定される可能性があります。
幸い現在は「休眠口座であっても請求があれば返金する」というルールになっているので、すぐに財産がなくなることはありません。
しかし、10年・20年先になると、どうなっているのかはわかりませんよね。
他人から預かっている大切なお金だからこそ、安易に使ってほしくない。
使うとしても、本当に必要なことのために大切に活用して欲しい。
お金が絡むことには必ず欲望や悪意が伴うだけに、慎重な運用をお願いしたいと思います。

取るのが悪いわけじゃない。
人の役に立てばそれでいい。
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