黒田日銀総裁の後任がアベノミクスバブルを加速させる
2017-10-27|経済を考える

何が危ないの!? (ノ_<)
衆議院解散総選挙は、皆が予想した通り自民党の圧勝でした。
完全に出来レースだったので、何の驚きもありません。
公約通り重税によって日本経済は疲弊していくのでしょうが、それを日本国民が選んだ以上仕方あるまい。
アベノミクスの継続が確実になったことで、上下の変動はあれど、全体的に強気の相場がしばらく続くでしょう。
既に国債の4割を日銀が所有する異常事態。
緩和マネーが株や不動産に流れ込んで完全なバブルとなっていますが、可能な限りそれを続けようとするはずです。
今後状況が大きく動くとしたら、二つの総裁の任期が鍵になります。
一つは、自民党安倍総裁の任期。
こちらは最長で2018年9月まで。
総裁を降りて首相も辞任すれば、アベノミクスにも終わりが来るでしょう。
任期が延長されて続投する可能性の方が高いので、別に心配する必要はない気もしますが。
それより気になるのは、2018年4月に来る黒田東彦日銀総裁の任期終了です。
日銀総裁の後任人事が、今後の相場に大きな影響を与えるのは間違いありません。
もしも黒田総裁が再任すれば、今の状態は維持されることになります。
現在の緩和政策はそのまま維持されるので、相場に与える影響は少ないでしょう。
しかし、彼は既に高齢の上、これまでの政策もとても成功したとは言えない状況です。
日銀はインフレターゲットを2年で達成すると宣言しましたが、4年が経った今でも全く達成できていません。

なんとしてでもデフレ脱却を成し遂げたい(というか増税の口実が欲しい)政府としては、全く約束を果たせていない黒田氏より、より緩和に積極的な人物をあてがう可能性が高いのではないでしょうか?
安倍政権下では既に日銀の独立性は失われており、追加緩和に否定的なメンバーは降板され、リフレ派に挿げ替えられてきました。
衆議院選挙に勝って長期政権を確実にした政府側が黒田氏の後釜に強力なリフレ派を据えて、新しい矢を放とうとしても不思議ではありません。
場合によっては、アベノミクスの仕掛け人と言われる本田悦朗大使が出てくる可能性すらあります。
既に日銀は国債やETFを通じて膨大な資金を市場に流してきたので、円安株高はそろそろ天井と考える人もいるかもしれません。
しかし、バブルの膨張が予想できないことは、歴史が証明しています。
かつてチューリップバブルでオランダのチューリップが一戸建て並みの価格になったように、日本株や不動産が異常な高騰を見せてもおかしくはないでしょう。
実際に日本でも30年ほど前に、皆が投機に熱中した時代があったわけだし。
2018年4月までには新しい日銀総裁が発表され、市場に大きなインパクトを与えるでしょう。
それによってこの国がどこへ向かうのか、どこまでバブルが膨らむのか、世界中の投資家が注目しています。

日本人はまた、過ちを繰り返すのだろうか?
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