敗戦処理が生死を決める

後が大変なんだよ! (´;ω;`)
社会のレールに乗って生きてきた日本の若者達を見ると、敗戦処理の重要性を理解している人はあまりいないように感じます。
勝負において勝つか負けるかは、確かに大事。
けれど、その人の実力が試されるのは勝敗が決する時ではなくて、いざ負けた時にどう対応するのではないかと思うのです。
かつてエセ大佐が所属していた大日本帝国は第二次世界大戦でアメリカに負けて、国家としては一度滅亡しました。
日独伊三国同盟の国々はいずれも歴史の教科書では「敗戦」の一言で片づけられましたが、敗戦で受けた被害は決して一様ではありませんでした。
枢軸国から離脱して、1943年9月8日に降伏したイタリア。
追い詰められたヒトラーが自殺して、1945年4月30日に降伏したドイツ。
沖縄諸島で本土決戦を行い、大空襲で焼け野原にされ、原爆投下の挙句ソ連に北方領土を侵攻され、1945年8月15日にポツダム宣言を受諾受諾した日本。
どの国が一番被害を受けて、多くの人命が失われたのかは語るまでもありません。
日本は大戦後に経済大国になったので全ての対応を間違えたとは言い切れませんが、それでも戦争の引き延ばしによって死者数が10万以上増えたのは否定しようのない事実です。
組織が生き残るかどうかは勝敗によってではなく、敗北をどう受け入れるかで決まります。
猫賢者も長い人生(猫生)において、これでもかと負けてきました。
進学でも就職でも婚活でも、もちろん投資においてもボロ負けです。
おそらく勝利より敗北の方がダブルスコア、いやトリプルスコアぐらい多い。
しかし、全財産を失って真冬の海水浴に出かけたり、月曜日の電車を止めたりといった結果にはなっていません。
転んだ数が多いだけあって転び方もそれなりに学習しているので、最悪な事態は避けられているということなのだと思います。

FXで追証が400万円ぐらい発生したときも、わりと人には言えない方法でなんとかしました。
みんなのクレジットの2000万円ギャンブルは確かに負けましたが、被害者の会を作って回収を狙っています。
詐欺の立件で、会社の給与や源泉徴収分を還付させられる可能性もありますしね。
「就活より終活した方がいいんじゃない?」とよく言われますが、まだまだ終われません。
大事なのは、負けた後なのですから。
このようにゴキブリ賢者は手足の4、5本失っても生き延びようと足掻いていますが、最近の若者にはわりと諦めが良い人がかなりいるようです。
特に顕著なのは、求職者とFXトレーダーですね。
前者は大企業に入社するために頑張って就職活動しますが、一度エントリーシートや面接で落とされただけで活動を止めてしまう大学生が毎年います。
第一志望に落ちても競合他社はあるし、中小企業や秋採用に行ってもいいのに、諦めて就職浪人やニートになってしまう人が必ずいます。
ハローワーク通いの失業者もすぐに転職を諦めて家に引きこもってくれるので、政府が発表する失業率はどんどん改善されています。

トレーダーはもっと顕著で、一度の負けで全財産を失ってしまうこともあります。
ロングで負けて含み損になっても損切りすればいいだけなのですが、負けること自体を否定して傷口を広げることが少なくありません。
プロスペクト理論に負けたエセ賢者も、よくストップをずらして悲惨なことになっています。
こまめにロスカットすれば、資金の大半は残ります。
次のトレードに移ることもできるし、もっと良いレートで入り直すこともできるかもしれません。
しかし、ダメトレーダーは一回の勝敗に全てを傾けてしまい、後のチャンスを潰してしまいます。
また、結果を直視できないので、敗因を分析することもありません。
考えられる限り、最低の負け方をしているわけですね。
私達は弱い。
競合は多い。
もちろん運もある。
だから、負けることは許容するしかありません。
けれど、負けた後に何もかも投げ出すことだけは、なんとしてでも避けなければいけません。
切腹すれば全て許されたのは、300年も前の話です。
責任だの辞任だの言う前に、残された物を守る努力をしましょう。

プロスポーツの世界では金メダルとそれ以外に圧倒的な差があったり、それを逃したら四年間も次の機会が巡ってこないようなことがあります。
しかし、我々が日常で取り組む仕事は成果がイチかゼロで分けられるようなものでもなければ、一度落としたら失われてしまうようなものでもありません。
第一希望の大手に落ちたら、次は対策して第二志望の会社を受けましょう。
トレードに負けたらその理由を分析して、次のトレードに向かいましょう。
負けたら終わりなんて勝負は、我々の世界には存在しません。
(自分から終わりにしない限りは)
余談ですが、以前エセブログに被害を相談された方が、投資金を全額取り戻したそうです。
悪質なFX業者から出金拒否を受けたものの、しつこく運営者のSNSにアタックして、交渉のテーブルに乗せたとか。
やはり可能性があるうちは諦めず、再起の道を探るべきなんですね。
日々の勝ち負けに一喜一憂しないでください。
ボロボロに負けてどうしようもなくなった時から、本当の勝負が始まります。

⇒諦めが悪いのは良いことなのか、それとも悪い事なのか