稼ぐ力育成講座② お金とエネルギーの等価性

森羅万象は総理が決めてたの!? (((;゚Д゚))))))
⇒稼ぐ力育成講座① 稼ぎ方の本質は「わらしべ長者」に学べ
<前回の内容の要約>
・稼ぐとは価格差のある二点間を繋げること
・稼ぐ力とは価格差を見つけ出して利用する能力
日本とエジプトで水の値段が違うように、需要に差がある場所へ物を移動させれば利益が発生します。
何かが不足していれば、自然に余っている場所から供給されます。
これは経済学の基本ですが、なぜこのような現象が発生するのでしょうか?
「そんなの当たり前じゃん。考えるだけ無駄」
と思うかもしれませんが、ニュートンも「リンゴは木から地面に落ちる」という当たり前の現象から万有引力の法則を発見しました。
ありふれた現象だからこそ、その本質を理解することが肝要になります。
ぶっちゃけ本質など知らなくても商売はできるのですが、理論屋のエセ科学者としては原理原則は避けて通れません。
FXトレーダーが科学を理解してどうなるのかは謎ですが、時間のある人はお付き合いください。

なぜ経済の不均一性がお金の移動をもたらすのか?
それはお金が一種のエネルギーだからです。
「お金はエネルギーである」
という話をよく聞くと思いますが、物理的にそれが証明されているわけではありません。
別に宗教的な意味で言っているわけでもありません。
「お金はエネルギーによく似た性質を持っているため、同じように扱うことができる」
と解釈してください。
実際エセ賢者の家には毎月電気料金・ガス料金の請求書が届きます。
エネルギーとお金の交換は日常的に行われているので、人間が同様のものとして理解しているのは間違いありません。
エネルギーには
・熱エネルギー
・運動エネルギー
・電気エネルギー
・位置エネルギー
・光エネルギー
・音エネルギー
など様々な形が存在し、広義で言えば物質を含むあらゆる存在はエネルギーで構成されています。
エネルギーには、
・他の形態に変えられる
・好きな大きさに分割できる
・量を保存することができる(エネルギー保存の法則)
・高い所から低い所に移動する(熱力学第二法則)
といった性質があります。
電気エネルギーが熱エネルギーに変わるように、お金も交換によって別の価値に交換されます。
エネルギーは自然界を循環して動かしますが、お金は経済を動かします。
いずれも好きな大きさに分割し、保存しておくことができます。
ここで重要なのは、最後の項目。
エネルギーには過剰な場所から不足した場所に移動する傾向があるということです。
これは物理学で言う熱力学第二法則に起因します。
クラウジウスの法則、トムソンの法則、ケルビンの法則、エントロピー増大の法則、オストヴァルトの原理などとも言いますが、本質は全て一つ。
「エネルギーの移動方向はその質によって決定する」というルールが根底にあります。

暖かい物質と冷たい物質をくっつければ、暖かい方から冷たい方に熱量が移動します。
雲の上を飛んでいる飛行機に穴が空けば、気圧の高い室内から気圧の低い室外に空気が流出します。
これらは、乱雑かつ均一になろうとする物理の働きです。
異なるエネルギー状態にある二者が隣接した時、世界は必ずその差を埋めるように働きます。
風が吹くのも海流が流れるのも、人間の体内の血流や電流でさえその法則に則って動いています。
お金(価値)がエネルギーと同様の性質を持つのなら、不足しているところへ供給されるのも納得が行くような気がしますね。
商売として見れば供給されるのはお金と交換される価値(上の例だと水)になりますが、当然お金も逆方向に移動します。
エネルギーの中で最もお金に近い性質を持つのは、電気エネルギーでしょうか。
実際電力会社は発電所で発電を行うことで、莫大な利益を生み出しています。
熱は他のエネルギーへの変換効率が悪く、光や音は保存が難しい。
暖房、照明、スピーカーなどの機器を通じてあらゆる形に変換できる電気は、エネルギー界の共通通貨に相応しい。

文明社会は多量の電気を必要としています。
電気機器なしには生活できない現代においては、お金以上に大切なものと言ってもいい。
電気を得るにはどうしたらいいのか?
それは先ほど述べた熱力学を利用することです。
人間は自然界に存在する様々なエネルギー格差を利用して、そこからエネルギーを取り出す方法を発明しました。
それがいわゆる発電です。
例えば火力発電は燃焼の前後における化学物質のエネルギー準位の差から熱エネルギーを取り出し、それを電気に変換しています。
風力は大気の気圧差によって生じる風の力を、太陽光発電は半導体が光を照射された際に発生する電位差を利用しています。
途中過程は色々ありますが、最終的には電位の差を作って電流を発生させています。
理論上エネルギー準位の変化さえあれば、何を使ってもエネルギーを得ることができます。
木を切って薪を燃やそうが、自転車を漕いで発電機を動かそうが、原理は同じです。
ただやり方によって効率が悪くなったり、仕組みが煩雑になったりして、採算が合わなくなることがありますが。
発電方法が無数にあるように、貴方がエネルギー(お金)を得る方法は無数にあります。
第一回で述べたように、世界のどこかで価値の差を見つけて繋ぐだけです。
地球は常に不均一で流動しているのだから、利用できる差異を発見するのは全く難しくない。
エントロピーの法則に従ってエネルギー(価値)の流れる方向を掴めば、理屈の上ではいくら稼ぐことも可能でしょう。
しかし、それを実行しようとすると必ず大きな壁にぶつかります。
本来想定していた価格通りに売れなかったり。
あるはずの価格差がいつの間にかなくなってしまったり。
経費ばかりかかって、収益を圧迫してしまったり。
どうやら単にチャンスを見つけて繋ぐだけは、商売もトレードも成功しないようです。
いったいどこで何を間違えてしまったのでしょうか?

ということで、次回はエネルギーを取り出す際に重要な要素についてお話します。
(どんどんFXから離れていく・・・)
既に投資の話から大幅に脱線していますが、よろしければ次回もお読みください。
(打ち切りにならなければ第四回まで連載予定?)
⇒稼ぐ力育成講座③ お金とエネルギーの取り出し方
⇒「魔法少女まどかマギカ」エントロピー論と宇宙を滅ぼす生命の役割