みんなのクレジット事件の真相⑧ 調整お見舞い金に秘められた謎
2019-09-19|役立つレビュー・紹介

払うわけなかった! (ノ_<)
前の話⇒みんなのクレジット事件の真相⑦ 30億円踏み倒しても破産しない悪魔の手口
2018年2月に債権が正体不明の業者に譲渡され、顧客に30億円の損失が発生。
当然エセ賢者の出資金も97%が貸し倒れ。
全てが終わったかに見えたが、なんと彼等はそれでも終わりにしてくれなかった。
債権が消失した翌月、テイクオーバーホールディングス(元ブルーウォールジャパン)は「調整お見舞金」を発表。
「みんクレ社の行政処分による営業停止から債権譲渡に至る経過の中で生じた投資家の皆様の投資損失額に相当する部分の金額について、『調整お見舞金』として支給させていただきます」
皆様へ送金するための入力フォームを3月26日(月)に開設いたします(氏名、住所、会員番号、損失金額、等)。
フォーム開設後、必要情報をご入力頂き、弊社からの連絡をお待ち頂ければ、個別にご連絡をさせていただき、順次支払を開始させていただきます。
なお、若干名の、弊社に対し訴訟・紛争を提起されている方については、SPCからの支払対象外とさせていただきますので、支給を希望される場合は、訴訟取り下げ後に入力頂きますようお願い申し上げます(期限:2018/04/10まで)。
と、とんでもないことを言い出した。
返済するだけのお金があるのなら、みんクレを通じて返済するのが筋。
分割返済が断られたというのは、直接被害者に返金する理由にならない。
全ての投資家が一括で損失になったのだから、返す対象は投資家全員。
なのになぜ申し込んだ人だけに返金するのか?
金融商品取引業者が顧客に与えた損失を補填することは、金融商品取引法39条で禁止されている。
支払ったら法律違反で裁かれるのではないか?
だいたいスポンサーって誰?
なぜお見舞い金を出してくれるわけ?
ツッコミどころが多すぎる。
わけがわからない。

この発表を受け手、被害者は大きく二つに分かれた。
一方は、詐欺師の手に乗ってはいけないと無視する者達。
もう片方は、ダメもとでお見舞い金に申し込んでみる者達。
もちろん、私は前者だ。
もうとっくに返済を止めて訴訟になっても支払わない相手が、今更お見舞い金など出すものか。
お見舞い金を受け取る条件には、訴訟に関与しないことが含まれていた。
期限も本当に支払われるかもわからないものを待つより、正規の手順で裁判して取り戻すように呼び掛けることにした。
しかし、申し込んだ者の気持ちもわからないわけではない。
既に債権がなくなった以上、そのまま待っていても投資金が返ってくる可能性はない。
裁判をしても賠償が支払われる見込みがなければ、一縷の望みをかけたくなる気持ちもわかる。
契約内容があまりにも一方的だったので、仮に訴訟に関わった人が申し込んだとしても逆に訴えられることはないだろう。
一応お見舞い金に申し込みつつ、enjinやアセットカフェに参加した人も少なくなかったと思う。

それから1年以上経ったが、結局支払いが行われたかは定かではない。
TOHも誰にどれだけ支払ったか公表していない。
被害者の会でお見舞い金を受け取ったという人は一人もいない。
百人以上いて誰も受け取っていないのなら、おそらく誰も受け取っていないのだろう。
カナメ先生のところに「みんなのクレジット事件の調整お見舞金を受け取った」という方から情報提供があったそうだが、それも画像の一部だけで極めて疑わしい。
サクラに振り込んで支払った実績を作った可能性もある。
誰もいないというのは悪魔の証明にしかならないが、どちらにせよ多くの被害者が救われていない事実に変わりはないだろう。
なぜお見舞い金などという発表をしたのか?
その理由としては、以下のようなことが考えられる。
①訴訟人数を減らす、参加を遅らせる
「訴訟・紛争を提起されている方は対象外」とあるので、既に訴訟中の人は取り下げないと申し込むことができない。
こんなものに法的拘束力があるかは疑問だが、申し込んだ人が訴訟に動きにくくなるのも間違いない。
スカイキャピタルやTOHを訴える人は確実に減るだろう。
②被害者を分断する
被害者達の結束は意外と警戒されているらしく、5ch掲示板はたびたび荒らされ、被害者の会にも妨害が続いている。
お見舞い金によって会員は申し込む派と申し込まない派の二つに分かれ、口外禁止の制約によって分断される。
入金を待つ人々からすれば訴訟組は邪魔者になり、被害者同士が争うかもしれない。

③支払いの意思を見せる
後にAbemaTVでみんなのクレジット事件が報道されたが、取材に対して担当弁護士は「お見舞金と称して粛々と返している」と回答している。
その前にみんクレは「お見舞い金は自社とは関係ない」と言っているので発言が支離滅裂だが、返していると言い張れば第三者は信じるかもしれない。
後にTOHが裁判が提訴されるのが明白なら、
「支払うおうと努力しましたがダメでした。騙すつもりはありませんでした」
と言って詐欺罪を逃れようとするかもしれない。
本当に支払う意思がなかったか証明する方法などないのだから、この宣言自体が支払おうとした証拠になるだろう。
④騙されやすい人を見分ける
調整お見舞い金を受け取るには、「氏名、住所、会員番号、損失金額等」などの個人情報を入力する必要がある。
みんクレは一応金融庁の認可業者で顧客のプライバシーを保護する責任はあるが、TOHがそれを守るかは不明。
被害者をリスト化して、今後の商売や他の事業に利用する可能性がないとは言い切れない。
こっそりみんクレの会員リストを使えばいい気もするが、その中にはみんクレを信じて投資した人もいればギャンブルとして勝ち逃げを狙ったような人もいる。
聞くところによると、会員の中にはとんでもない人もいるらしい。
行政処分を食らったその日に被害者の会を設立したり、
すぐさま提訴して損害賠償を請求したり、
金融庁や消費者センターなどの公的機関に突撃したり、
各種マスコミにリークしてテレビで取り上げてもらったり、
事件のあらましを詳細に記述してブログで拡散したり、
そんなことをしている奴がいるようだ。
いや、もちろん誰のこととは言わないが。
あくまで噂なので、どこまで本当かは不明。
そういう危ない人を避けて、二度も白石伸生氏を信じてくれる人だけを知ることができたら、彼も大層喜んだのかもしれない。
お見舞い金に申し込んだことで何か不利益を被ったという話は聞かないが、今も彼等が新規事業を立ち上げ続けている以上、これから先はどうなるかわからない。
今回の件に関わった連中が厳正な裁きを受けて、全ての会員が二度と被害に遭わないことを願う。

思った以上に長くなってきたけれど、まだ続いてしまうようだ
次の話⇒みんなのクレジット事件の真相⑨ 崩壊するSL業界と立ち上がる投資家
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