本当の経済学は「欲望」を中心に考える

そんなのが欲しかったのか・・・( ノД`)
ソビエト式の共産主義が失敗した理由は色々ありますが、一番の理由は努力が報われなかったからでしょう。
人間は基本的に利己的です。
自分が儲かるためなら努力を惜しみませんが、顔も知らない他人のために働けるようにはなっていません。
結果の平等が保証された共産主義においては利潤の追求が許されないので、自由競争による生産性の向上が起こらない。
人々の労働意欲が失われて非合理なゾンビ企業が生き残れば、社会が沈没するのは当たり前です。
現代の日本も全く同じ。
社会主義にかぶれた結果、経済が縮小を続けています。
日本における社会主義とは、高齢者や病人を厚遇する社会保障制度のことです。

安倍政権はインフラ整備などで13兆円規模の思い切った財政政策を講じるそうですが、はっきり言って無駄。
日本の国民負担率は上がる一方で、既に収入の半分が税金で取られています。
仮に財政出動で名目賃金を上げたとしても、累進的に税金や社会保険料が増えるため手取りが増えません。
重税がかけられている限り「政府のために働いている」になってしまうため、労働者のモチベーションは絶対に上がらない。

本当に景気を回復させたいなら、トランプ政権を見習って大規模な減税をするしかありません。
トランプ大統領は所得税・法人税減税と国民皆保険の医療保険制度(オバマケア)の廃止を進めています。
オバマ前大統領の社会主義政策によって落ち込んでいた米国経済はトランプの自由主義政策によって転換し、現在は過去最高の株価と低失業率を実現しています。
自由主義:減税→労働意欲上昇→経済成長→社会保障の余裕ができる
社会主義:増税→社会保障費の確保→労働意欲低下→経済縮小→国家沈没
経済は経営者や労働者の意欲によって拡張されるため、課税によって発展することはありません。
日本を本気で復活させたいと思うなら、年金保険料・健康保険料・消費税・所得税・法人税などをすべて引き下げていくべき。

減税というと反緊縮政策と考える人もいるでしょうが、必ずしも「赤字国債を発行して財政出動しろ」ということではありません。
「皆が働きたくなるような制度を作ろう」ということです。
むしろマクロ経済学者の言うデフレ対策、公共事業やベーシックインカムといった庶民に直接餌を与える政策は望ましくありません。
例えばあなたが新作の「ポケットモンスター ソード&シールド ¥5980」を買いたいが、財布が空だったとしましょう。
ポケモンを買うためには、マクドナルドでバイトをして稼がないといけません。
あなたがマックでハンバーガーを売ると、お客さんがそれを買います。
お客さんもお金がないと買えないので、当然どこかで仕事をすることになります。
お客さんが仕事をすればその支払いのために他の人が働いて、その繰り返しで延々と連鎖が続きます。
・・・←ポケモン←あなた←お客さん←別の客←・・・
このようにあなたの「ポケモンが欲しい!」という欲求を起点にして経済が回ります。
左に向かってお金が動いているので「お金が経済だ」と思い込んでいるトンチンカンな経済学者は沢山いますが、お金が勝手に移動しているわけではありません。
あなたに欲しい物がなければ、口座に100兆円あっても無駄です。
たとえ一文無しでも本当に必要なら働いて支払うし、物々交換や借金で賄うことだってできます。
経済を動かしているのはお金ではなく、欲望なのです。
ここで政府が「財政出動で景気回復だ。国民に1万円ずつ配ろう!」と言い出すと、この循環は止まってしまいます。
労せず獲物を手に入れたことにより、あなたは働く動機を失ってしまうからです。

売り上げが増えて経済は活況になったように見えますが、あなたが働くことで発生する商品やサービスはなくなり、それを目当てに働く人もいなくなりました。
このようなバラマキは上流を潤して一時的に生産拡大をもたらしますが、根が枯れるため長期で見るとどんどん先細っていきます。
末端の庶民が勤労意欲を失って滅んだソ連と同じですね。
年金で老後が保証されれば、若者は子供を作らなくなります。
健康保険が手厚すぎれば、積極的に病気を治そうとしなくなります。
庶民を豊かにしたければ、魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えなければならない。
無暗に生活を保障すると働く動機がなくなり、経済は縮小してしまうのです。
私達は思うように行かないと不満を持ちますが、その不満こそが社会を発展させるために必要です。
不満がなければ改善しようと思わないし、欲がなければ努力しようと思わない。
問題が沢山あるから、欲しい物が簡単に入らないから、人類はこんなにも高度な文明を築いてくることができました。

世界各国が成長する中で日本が足踏みしているのは、やはり私達に危機感が欠けているからでしょう。
このまま少子高齢化が進めばさらに社会保険料が上がり、ゆでガエルのように死んでいくことにもなりかねません。
国民年金を一言で表すと、「現役世代を犠牲にして高齢者を延命させるネズミ講」。
社会保障の分だけ次の世代を育てる資源が減るので、どうやっても少子化が進みます。
高齢の政治家は老後が保障されているので、少子化を解決する行動は起こしません。
増税→少子化→増税→少子化→・・・
のループで永遠に出生率が低下し、ワーキングプアで経済も沈下していきます。
どこかで若者の不満が爆発して、社会全体をひっくり返すか。
あるいは増税の無意味さに気付いた政治家が、減税政策やフラットタックスに転換を図るか。
いずれにせよ、働いたら負けな仕組みを破壊しなければ未来はありません。
この世界を動かしているのは、人間の欲望です。
「努力するほど儲かる」というインセンティブがなければ、誰も改善しないし経済も成長しません。
お金は取引を成立させるためのツールであり、経済を拡張させる力は持ちません。
「金をばら撒けばデフレが脱却できる」と嘯くマクロ経済学者は詐欺師です。
欲望なしに人は動きません。
新しいビジネスを立ち上げることも、投資にチャレンジすることもできません。
我欲があるからこそ私達は行動を起こし、その結果として社会に貢献することができます。
あなたが成功するために必要なのは種銭でもノウハウでもなく、あなた自身の熱意です。
経済を発展させようと思うなら、夢や希望を叶えようと思うなら、人間本来の欲望を肯定すること。
社会主義を止め、頑張る人が報われる社会を作らなければいけません。

※ちなみに日本の政党(自公含む)はほぼ社会主義寄りで、自由主義を推進しているのは幸福実現党だけ
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