依存から自立へ 自立から相互依存へ

依存症に注意! (°_°)
成長のプロセス
①依存
↓
②自立
↓
③相互依存
なぜ日本は衰退したのか?
それは一般的に自立できない人が増えたからと言われています。
生活保護者やパラサイトシングルは年々増加し、年金生活者に至っては4000万人(33%)に達しています。
それに対して労働者は減少し、生産労働人口比率は減少し続けています。
手厚い社会保障制度が日本国民の自立を阻害しているのは否めません。
働かないことにインセンティブを与えれば人々は働かなくなり、経済は停滞します。
社会保障に寄生している人が多くなるほど労働者の負担は大きくなり、最終的には国家が沈んでしまいます。
確かに日本人の自立を促す政策は必要でしょう。

資本主義社会における自立とは、自力で金を稼いで生計を立てること。
親に頼ったり、政府の給付で生活していてはひとり立ちすることができません。
会社に勤めてもいい。
事業を興してもいい。
投資でもいい。
まずは何かしらの方法で収入を確保し、経済的な自由を確立しなければなりません。

依存から自立へ移行しなければならない。
ここまでは誰しも理解していると思います。
しかし、考えてほしいのはこの先。
自立は人生のゴールではありません。
むしろそこからが本当のスタートと言えるかもしれません。
自立の次に目指すのは、相互依存。
他人と協力して、より大きな成功を収めること。
依存→自立→相互依存
こう並べると、一見元に戻ってしまったように見えます。
せっかく人に頼らなくなったのに、また頼るようになってしまったような。
けれど、それは退歩ではありません。
なぜなら、人類社会の進歩は相互依存によってもたらされるからです。
例として、家事の場合を考えてみましょう。
①依存
実家暮らし。家事は親任せ
↓
②自立
家を買う。自分で家事をする
↓
③相互依存
結婚。苦手な料理と育児を妻に任せ、掃除と洗濯を自分で行う
仮に結婚しても夫婦が仕事と家事を等分したなら、個人で暮らしているのと効率は変わりません。
しかし互いの長所や短所を考慮して補うように役割を分担すれば、独身よりもずっと効率的に生活することができます。
これは会社などの組織においてはさらに顕著になります。
人事、労務、製造、営業、物流、受付、法務・・・
様々な分野のスペシャリストが、一つの事業を成功させるために力を合わせています。
多くの人数を適材適所で配置すれば、個人では不可能な偉業も達成することができます。
100人の職人がバラバラに仕事をしても、100個のイカダを作ることしかできません。
100人の異分野の専門家が集まれば、スペースシャトルも作ることができます。
1+1は2にはなりません。
異なる個性を持った人々が協力し合えば、成果はいくらでも大きくなるのです。

人間が地球の支配者になったのは、単に知能が高かったからではありません。
個々の身体能力が高かったからでもありません。
人間には多様性があるから。
思想も能力も全く違う人々が協力し、分業によって社会を発展させる能力を持っていたからです。
あなたは他人との優劣を気にしているかもしれないけれど、そんなのはどうでもいいこと。
自分の収入を見て少ないと思っているかもしれないけれど、それも些細なこと。
自分と他人が違うのは、それが必要なことだから。
独りで成し遂げているちっぽけ成果も、皆と協力してより大きな目標を達成するための途中段階でしかない。
人は自立しなければなりません。
けれど、それは
「皆と同じ教養を身に付けて、皆と同じ収入を得るようにしなさい」
ということではない。
目指すべきは、自分の個性を活かして社会に貢献すること。
あなたは他の誰でもない自分自身にならなければいけないのです。

⇒社会保障の『もう一つの役割』を忘れた国家は滅亡する
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