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「供給力が破壊されないとハイパーインフレは起きない」という嘘 - 貴方を幸福にするFXブログ

「供給力が破壊されないとハイパーインフレは起きない」という嘘

政府に問題の解決はできない
問題は政府自身にある!

放漫財政のインフレ懸念に対して、反緊縮(財政リフレ派)はこのような反論を行っています。

「戦後の日本やドイツがハイパーインフレになったのは、戦争で供給力が失われたから」

「いくら国債を発行して中央銀行に引き受けさせても、ハイパーインフレにはならない」


これはもっともらしく聞こえますが、明らかに間違いです。
そもそもハイパーでない普通のインフレでも国民の負担には変わりないのですが、ハイパーインフレが起きないという保証もありません。

供給力の低下でハイパーインフレが起きたことは、おそらく人類史上一度もありません。
常に、通貨の信用失墜で発生しています。

トルコリラ円暴落長期チャート

このことは、大戦後にインフレが進んだ国々を見てみれば明らかでしょう。

・トルコ
・ジンバブエ
・ベネズエラ
・アルゼンチン


最近これらの国は戦争をしたでしょうか?
隕石の衝突や火山の噴火が起きて、産業が壊滅したでしょうか?
違いますよね。

現在ちょうどハイパーインフレに突入しかけているトルコを見ても、供給力が大きく損なわれる事態にはなっていません。
コロナで観光など一部業種がストップしていますが、食料生産が止まったわけでも若い労働者が全滅したわけでもありません。

明らかに政府の財政赤字と金融緩和がリラ安を誘導し、ハイパーインフレに向かっています。

だいたい戦後の日本にしたって国民の大半が生き残って、供給力の低減は半分程度。
供給力の半減で物価が数十倍になるのは、価格の仕組みからしておかしい。

だから、

「戦争など供給力の破壊がハイパーインフレを引き起こす」

という言説は誤りです。

だいたい、通貨発行がインフレの原因でないとすれば、この札束はどこから来たのでしょうか?
爆弾で工場や農場が破壊されたら、どこからともなく札束が沸いてくるとでも思ってるんですかね?

ハイパーインフレ札束で遊ぶ

ここまでの話でハイパーインフレの原因が供給側ではなく、通貨側にあるのが理解して頂けたと思います。
そうすると、こういう反論が出てくるでしょう。

「エセ賢者や藤巻の財政破綻論はおかしい」

「日本は1000兆円も国債を発行しているのに、通貨の信用が失われてないじゃないか」

「いったいどれだけ国債が増えたら、いつになったらハイパーインフレが起きるんだ?」


残念ながら、この質問に答えるのは不可能です。
なぜなら、通貨の信用を決めるのは債務額ではなく、あなた自身だからです。

近年における通貨の信用崩壊は、

①為替市場の仕掛け・・・起爆剤
②国民の投げ売り・・・連鎖爆発


の二段階で発生しています。
①はソロスがポンド売りを仕掛けたようにヘッジファンドが行いますが、②の国民の投げ売りがなければハイパーインフレには至りません。

<トルコのハイパーインフレ>

①慢性的な財政赤字・経常赤字でリラが供給過剰になる

②エルドアン大統領が利下げを実施し、リラが売られやすくなる

③ヘッジファンドがリラ売りを仕掛けて、リラが安くなる

④リラが安くなったので、危機感を覚えた国民Aがドルに交換

⑤さらに安くなったので、国民Bがドルに交換

⑥さらに安くなったので、国民Cがドルに交換

⑦連鎖的にリラが売られ、通貨の価値が失われてハイパーインフレ


トルコのハイパーインフレ紙幣

為替レートは需要と供給で決まるため、売り注文が偏ればその通貨は安くなります。
株が安くなれば「もっと下がりそう」と思った株主が投げ売ってさらに値下がりするように、通貨も信用しなくなった国民が売って、ドミノ倒しのようにレートが下がっていきます。

エルドアンの金融政策に呆れたトルコ国民は「リラなんか信用できない!」と考えて、リラをドルやユーロに替えるようになってしまいました。
毎月の給料が出る度に全額両替されるので、リラ売り圧力が継続的にかかり続け、いつまで経ってもリラ安が止まりません。
今回はエルドアンが預金保護を打ち出したことで一旦収まりましたが、その政策が効果を失えば、再び雪崩のように売られることでしょう。

日本だって

「財政再建は放棄!
国債は日銀に直接引き受けさせ、毎年1000兆円の財政出動を行う!」


とでも宣言すれば、ファンドの円売りと国民の投げ売りが発生して、あっという間に円が暴落します。

しかしながら、閣僚も危険は承知しているので、口が避けてもそんなことは言いません。
口だけでもプライマリーバランス厳守を公約しつつ、いざとなったら為替介入に使える潤沢な外貨準備高があるから、日本円は暴落せずに済んでいます。

MMTの金融財政論理を実行する安倍総理

この危ういバランスを無視して、

「プライマリーバランスは悪!
政府は日銀を子会社にして金を配れ!」


みたいな暴論を振りまいてMMT・反緊縮(財政リフレ派)は、売国奴もいいところです。

ハイパーインフレは供給力の毀損ではなく、通貨の信用失墜で起こります。
信用が失われるのはあなたが「円なんか持ってられない!」と思った時なので、実際にいつ起こるのかは誰にもわかりません。

しょせんペーパーマネーは信用で成り立つ紙切れ。
人の信用が一瞬でなくなるように、通貨の信用もある日突然崩れ去ります。

政府が財政出動・金融緩和を続ける限り、いつどんな国でハイパーインフレが起こっても不思議ではないと考えておきましょう。

⇒ハイパーインフレ 財政破綻に備えよ!

インフレしすぎてパンも買えない
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社会主義国の末路

実務的に金本位制は厳しいが今の日本の赤字国債の大盤振る舞いを見ると金本位を維持した方が良かったな。個人で出来る対策は外貨建ての外国株式債券やゴールドに資産を振り分けるのと水食料の備蓄ぐらいだな。

2021-12-25 09:55 | from 名無し

Re: 社会主義国の末路

価値の裏付けがない紙幣を発行し続ければ、いずれ紙屑になるのは目に見えていますからね。
米国が利上げに向かってもビットコインが高騰しているのは、
本当に国定通貨は信用されていない証拠でしょう。

2021-12-25 10:28 | from 幸福賢者

計画経済による供給力低下と工場が焼け野原なることによる供給力低下と紙幣の大量発行が原因でしょう。計画経済から自由経済に移行した途端に、需要に応えるだけの供給力はないが、通貨は余りまくってたんですから。

反緊縮も藤巻さんも、二元論(通貨発行してるかそうでないか)で語ってることがおかしいんです。

現実はもっと複雑です。

2021-12-25 11:09 | from 匿名

Re: タイトルなし

現実は複雑なのに、通貨発行やインフレ率で単純化して経済を語っているのがおかしいんですよね。
実体経済は人口が増減したり、コロナで活動が制限されたり、化石燃料が不足したり、
様々な要因で供給が制限されています。
国債を発行したところで、それらの問題が解決することはありません。

2021-12-25 11:50 | from 幸福賢者

ではなぜ日本の場合は政府の財政赤字と金融緩和がハイパーインフレを現状もたらしていないのですか。

2022-01-11 23:05 | from 匿名

Re: タイトルなし

本文に書いてある通り、政府がプライマリーバランス厳守を公約しており、為替介入に使える潤沢な外貨準備高があるからですよ。
もしも
「財政再建を放棄して、どんどん通貨発行する」
と宣言したら、通貨の信用が崩壊して超円安・ハイパーインフレが発生します。

2022-01-12 07:47 | from 幸福賢者

No title

いや、3割当たってるけれど、これはドル負債を返すためにリラ刷ったから。
金利下げて通貨安にして輸出で稼げると考えて意図的にリラ安にしたというのもあるけれど、欧米と対立して制裁を掛けられてドルの調達に問題が発生したから、目論見が外れてリラ暴落となりましたーってだけ。
後、日本はプライマリーバランス維持を掲げてはいるけれど、別に守ってないし。
ブログ主自身が放漫財政だと言ってったじゃん。

2022-02-19 01:16 | from 匿名 | Edit

Re: No title

元々トルコの国債の大半はリラ建てですよ。
企業がドル調達している分もあるでしょうが、それでリラが半減するような事態は起きません。
暴落の主因はトルコ国民によるリラの投げ売りであり、それを防ぐために預金保護政策を打ち出し、
実際に暴落から大きく戻しました。

もちろん日本はプライマリーバランスは守ってませんし、過去50年で最悪の円安が進行しています。
しかし、日本人が円を投げ売っているわけではないので、1年で半値になるような事態にはなっていません。

2022-02-19 09:55 | from 幸福賢者

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