因果関係と相関関係を混同しない
2023-06-10|負ける理由(真実を知りたい貴方へ)

どういう因果関係!? (;゜0゜)
どうも、株安の理由を聞かれたら円高のせいにして、円高の理由を聞かれたら株安のせいにするエコノミスト賢者です。
どうせ本当の理由なんて誰にもわからないんだから、相関してる銘柄のせいにしておけばいいんや。
よくハンキンMMT信者は政府支出とGDPの相関グラフを使って、
「政府支出を増やせば経済成長する!」
と力説していますが、これは相関関係と因果関係を混同させた詐欺です。
財政バラマキを正当化するために作られた幼稚な詭弁なので、絶対に惑わされないように。
・相関関係 二つのものが同時に変化すること
・因果関係 二つのものに原因と結果の関係があること
因果関係があればそのパラメータも相関あるいは逆相関することが多いけれど、相関関係があるからといって因果関係があるとは限りません。
例えば『身長と体重』、『蚊の数とアイスクリームの売り上げ』は相関しますが、因果関係はありません。
・子供が成長すれば体重が増え、身長が伸びる ・・・因果関係
・体重と身長は一緒に増加する ・・・相関関係
・体重を増やせば身長が伸びる ・・・ × 間違った解釈
・夏になって気温が上がれば蚊が増え、アイスクリームの売上も増える ・・・因果関係
・蚊とアイスクリームの売上は一緒に増加する ・・・・相関関係
・蚊を増やせばアイスクリームが売れる ・・・ × 間違った解釈
・経済が成長すればGDPが増え、税収・政府支出も増える ・・・因果関係
・GDPと政府支出は一緒に増加する ・・・相関関係
・政府支出を増やせば経済が成長する(GDPが増える) ・・・ × 間違った解釈
「経済成長のために政府支出を増やせ」は、「身長を伸ばすために暴飲暴食しろ」や「アイスクリームを売るために蚊を養殖しろ」と同レベルの屁理屈です。
経済規模が変わらないまま政府が無駄遣いすれば、貴重な資源が食い潰されてインフレが起こり、国民生活が貧しくなるだけです。

経世催眠信者でもなければこんなインチキ論法は使わないと思いたいところですが、実はニュースや投資のセミナーでも結構見られたりします。
というのも、相関関係は数学的に導けても、因果関係を証明するのはかなり難しいからです。
以下は相場でよく見られる相関関係ですが、これらのうち因果関係が成立するのはどれでしょうか?
①ドル円と日経平均は連動する
②ダウとS&P500は連動する
③インフレ率と政策金利は連動する
④米長期金利とナスダックは逆相関する
前者と後者は相関関係で、因果関係ではないのか?
因果関係であったとしたら、どちらが先でどちらが後なのか?
答えがわかったら、ぜひここのコメント欄に書き込んでください。
これを理解すると世の中のお金の流れと、投資詐欺がいつまで経ってもなくならない理由がわかります。
因果関係を見抜くのは私達が思っている以上に困難で、最新のAIに莫大なデータをつっこんで統計分析しても導くことができません。
逆に相関関係と因果関係を混同させるのは簡単で、インチキマクロ学者が使うような相関グラフを使えば結構な人が鵜呑みにしてしまいます。
投資系Youtuberや経済アナリストは、複数の銘柄の相関関係を利用してさも相場が未来が読めるように視聴者を錯覚させています。
二つの銘柄が同時に動いてきたグラフを見せて、「出遅れた銘柄を買え」または「上がりすぎた銘柄を売って下がっている銘柄を売れ」と勧めてきます。
その手法を信じるも信じないもあなたの勝手ですが、そこに因果関係があるかはよく考えた方がいいでしょうね。
⇒政府支出は経済成長を妨害する

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