十年毎にスワッパーは発生と死滅を繰り返す
2023-09-08|負ける理由(真実を知りたい貴方へ)

金利高すぎ! (;д;)
どうも、100年前からトルコリラでスワップ投資を続けているエセ賢者です。
いくらスワップをもらっても含み損なんですが、あと何年待てばプラテンするんでしょうか?
8/6にポーランド中銀は0.75%利下げを行い、ポーランドの価格は大きく下落しました。
一方でメキシコが為替ヘッジプログラムを終了したことで、メキシコペソも急落しました。
とあるインフルエンサーが熱心に勧めていたので危ういと思っていましたが、とうとう崩壊が始まりそうです。
FX相場では10年~20年ぐらいのスパンでスワップブームが繰り返されてきましたが、それで儲けられるのはせいぜい数年。
中銀がずっと高金利を維持するということはなく、不況が来てインフレ率が下がれば金融引き締めから金融緩和へと政策を転換します。
金利の低下とともに為替レートも下落し、スワップポイントの減少・為替損によって投資家は退場へ追いやられていきます。
例えば2023年にUSD/JPYをロングすれば1日200円ぐらいのスワップがもらえますが、2010年頃はほとんどゼロでした。
リーマンショックに対抗するために行われたQEによって、米国も日本もゼロ金利になっていたからです。
リーマン前は米国や欧州、オセアニアなどあらゆる国が高金利で、スワッパーは寝ているだけでお金が増えていきました。
しかし、サブプライムローン問題が起こると各国が利下げに転換し、毎月のように政策金利が引き下げられていきました。
金利の為替が急落により、ハイレバでポジを取っていたロンガーは強制ロスカット。
特に高金利な豪ドル・NZドルでスワップ投資をしていた人々は、甚大な被害を受けました。

今のオーストラリアは当時ほど高金利ではありませんが、現在は代わりに他の国がスワップポイントを売りにして客を集めています。
・ポーランドズロチ
・メキシコペソ
・ブラジルレアル
・トルコリラ
・南アフリカランド
これらの国々は金利を高くすることで世界中から投資を集め、高インフレにも関わらず為替レートを高く保ってきました。
エルドアン大統領がずっと緩和を推進してきたトルコですら、最近は大幅な利上げでリラ高に誘導しています。
けれど、金利バフによって作られた通貨高は永遠には続きません。
今回のポーランドのように景気に配慮して利下げに踏み切れば、これまでその通貨を買っていた投資家が逃げ出し、為替レートは下落していきます。
とりわけ投機筋は将来の金利動向に注目するので、段階的に金利が引き下げられていく際にはそれを織り込んで急速に通貨安が進んでいくでしょう。

(※ニュージーランドが3.5%→1.75%に段階的利下げをした際のNZD/USDチャート)
このようにFXでは、
利上げ
↓
スワップ狙いのアホールドが増える
↓
利下げ
↓
スワッパーが死滅する
というサイクルが繰り返されていますが、殆どの日本人はそれを知らずに貯金感覚でロングポジションをパンパンにしています。
10年前のサイクルに参加したスワッパーはみんな退場しているから、それを学習したトレーダーはどこぞのゾンビ賢者ぐらいしか残ってないんですね。
現在の円安の主な原因は日銀が異次元緩和(国債買いオペ)で円の価値を毀損しているところにありますが、一方で他国が高金利を維持して通貨防衛を行っていることも見落としてはいけません。
米国もEUもイギリスも、コロナ緩和で引き起こされたインフレを抑えるため、中立金利よりかなり高い政策金利を維持しています。
この先インフレの収束か不況によって利下げに転換すれば、金利バフは剥がれて経済の実態に見合った為替レートへと調整されるでしょう。
もちろんそれ以上に日銀が国債を買いまくって円の価値を下げる可能性もあるので円高になるとは言い切れませんが、金利に頼って為替レートを維持していた国の通貨は悲惨なことになると思います。
⇒低レバロングの欠陥 おばらっち流FXスワップ運用法は間違っている

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