他人の不幸は猫の味

猫って、美味しいのだろうか?
最近、ここが自己啓発ブログかなにかだと勘違いしている人が多いようです。
ここは投資を専門に扱うFXブログであり、哲学を紹介したり、啓蒙を行う場ではありません。
くれぐれも、ご注意ください。
さて、注意書きが終わったところで、いつものように幸福論を始めましょうか。
FX?
知らんがな。
<自分と他人の境界>
私達は自分が得をすると、喜びます。
臨時収入が入れば嬉しいし、美味しいものを食べれば、心が温かくなります。
自分の財布やお腹が膨れているのだから、良い事に決まっています。
では、他人が得をしたらどうでしょうか?
貴方と全く関係の無い人、例えば、
・テレビに出てくる芸能人
・ネット上でたまたま見かけた人
・交流の薄い隣人
・在日韓国人
・エセ賢者とかいう宇宙人
がFXで大儲けしたら、どのように感じるでしょうか?
自分が得をした時のように、一緒に喜んであげることができるでしょうか?
おそらく、できないと思います。
他人のことなので関心がないか、あるいは嫉妬することでしょう。
最悪の場合、自分の利益を奪われたかのように、相手を憎むことも有り得ます。
利を得た人が違うだけなのに、貴方は全く逆の反応をします。
自分、あるいはその周辺に利益が出れば、貴方は喜ぶ。
他人(敵)、あるいはその周辺に利益が出れば、貴方は不快になる。
実にシンプルに出来ているのです。
どうしてそうなっているかは、説明するまでもないでしょう。
それは、ただの人間の生存本能です。
自分の利益はもちろん、その仲間(家族や友人)の利益は、貴方の生存の助けになります。
逆に、敵やその援助者が栄えることは貴方への脅威になる為、本能がそれを拒否します。
どちらでもない者については無関心になりがちですが、資源には限りがあると考えると、欠乏してもらったほうが都合がいいのかもしれません。
つまり、自分に近い相手ほど利益を望み、敵に近い相手ほど損を望むということです。
それは生物の原則であり、貴方が動物である限り避けることができません。
しかし、それは本当に正しいのでしょうか?
この論理に従えば、他人を蹴落として、自分の利益だけを求めることが最適解となります。
我田引水を貫き、他者を虐げろと言っているわけです。
そんな人が最も幸福な人生を送れると、本当に思いますか?
そうではありませんよね。
仮にそうやって裕福になれるとしても、猫賢者はなりたくありません。
猫の死肉を食らって生きる人生なんか、まっぴら御免です。

実際に成功者を見ると、それがよくわかります。
人民の為に誠意を持って働き、偉業を成し遂げた人は、その対価を受け取っています。
逆に他者をを批判し、蹴落として財を成した人は、一時的に繁栄しても、後で必ずその報いを受けることになります。
恨みって、すごく強いんですよ。
儲ける為に人から奪ったら、いつか必ず復讐されます。
悪意を向けたら、悪いことが返ってくるようになっているのです。
敵に損を押し付けて、自分が得をした時代は、確かにありました。
今より何千年も昔の、人類がただの獣だった頃に。
当時は人間の寿命も30年足らずで、生活資源も限られていたため、奪い合わなければ生きていけなかったのです。
しかし、その時代は既に終わりました。
文明の発展と複雑化により、狩猟よりも協力と生産が重要な社会が形成されました。
社会に貢献することで、対価を受け取る社会が作られました。
そんな世界でかつての獣のように振舞うことは、明らかに間違いなのです。
他人の不幸を喜んではいけません。
かといって、自己犠牲を払いすぎてもいけません。
むしろ自分のことと捉えて、一緒に幸福になる道を探しましょう。

難しいですか?
でも、大丈夫。
貴方には、元々その力があるのだから。
考えてみてください。
自分の幸運はもちろん、喜べますよね。
恋人の幸運も当然、喜べます。
兄弟や親子だって、大丈夫です。
仲の良い友人や、会社の同僚だって幸せでいてくれたほうがいいに決まっている。
貴方はこれだけの人々の幸福を、一緒に喜べるのです。
それならば、その対象をほんの少し、広げればいいだけ。
友人から、近所の住民に。
住民から、同じく国の仲間に。
日本人から、海外の人々に。
そしていずれは、この星に生きる全ての命の喜びを、分かち合うことができるはず。
イエスキリストの説いた
「汝の敵を愛せ」
という言葉も、そういう意図があったのかもしれません。
エセ賢者なんか、世界中の猫や兎を自分の家族だと考えています。
それに比べれば、人類全てを愛することくらい、たやすいことでしょう。
ライバル会社も、在日外国人も関係ない。
貴方が仲間と思える範囲を広げれば、その幸福を願うことができるのです。
そしてその願いは、貴方自身にも幸運を招くことでしょう。
どうか、この地上に存在するかけがえのない命を、貴方の家族と同じように
大切に想ってやってください。
情けは人の為ならず。
人は、独りでは幸福になれないのです。

貴方が他人を支えているように、他人もまた、貴方を支えている。
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