最弱リンク説 崩壊は弱い部分から始まる
2014-01-31|誰でもできる♪幸せになるコツ

人はそれを共食いと呼ぶ。
世の中の大抵の現象は確率で表現できます。
病気や事故などの割合も、
・癌による死亡率は○%
・交通事故による死者は○%
・失業率は○%
というように、統計的に表現されますが、それらの当事者は、ランダムに算出されるわけではありません。
日本人の癌患者が人口の3%だったとしても、貴方が3%の確率で癌になるわけではないのです。
若く健康な人は病気になりにくいし、事故にあっても大事に至らない場合が多い。
逆に高齢者や不摂生な人はそれらに弱く、死亡率も高くなります。
統計的な数字は全体を均一化して表現しているだけなので、個人とはあまり関係がないのです。
実際、人々の大半は健常者であり、大きな怪我や病気にあうことは多くありません。
しかしその一方で、頻繁に問題が起こり、辛い目に遭っている人々がいます。
そういった人々を含めて、何%という統計が成立しているのです。
いくつもの輪をつなぎ合わせた鎖に徐々に負荷をかけていくと、一番弱い輪から壊れていきます。
全体に一様に力を加えているのに、一番弱い部分が真っ先に壊れて、他の部分は壊れないのです。
これを最弱リンク説と呼び、統計としてはワイブル分布で表されます。
病気、事故、増税、詐欺など、外からの脅威は色々ありますが、大抵の人はそれに脅かされることがありません。
よほど強力な外力であれば話は別ですが、それなりの免疫や対応力があれば、影響を抑えることができるからです。
しかし、最弱リンクである弱者は、それに耐えることができません。
弱いウィルスであっても感染するし、事故や詐欺にも遭いやすい。
3%の消費税増税だって、高所得者にはたいしたことではなくても、ワーキングプアや高齢者には致命傷になるかもしれません。
負荷がかかると、まず最弱の部分が崩れます。
さらに負荷が大きくなると、次に弱い部分が壊れます。
そうやって破綻が続いて、いつかは取り返しの付かない大きな波が、貴方の所にもやってきます。
弱者を守るということは、結果的に貴方自身を守るということでもあるのです。
世の中には、想像を絶する欠陥を抱えた人が大勢います。
手足の無い人、耳が聞こえない人、口がきけない人、傷が治りにくい人、
太陽の光に弱い人、アレルギーでまともに食事が取れない人・・・。
それぞれが多種多様なハンデを持ち、大変な生活を強いられています。
実は、エセ賢者もその一人だったりします。
たった一日猫を見ないだけで猫欠乏症が起こり、禁断症状で簡単に死んでしまうのです。
豆腐の角に頭をぶつけただけで死ねる軟弱者なので、もうちょっと労わってください。
(確かに、精神的な病気ではある)

脅威と言うのは、平均のスケールで考えてはいけません。
真っ先に影響が出る弱者の立場に立って、問題が起こらないように検討するべきなのです。
大企業優遇を強烈に推進する自民党や官僚にも、そういった考えを持って政治を行って欲しいと思います。
もしも貴方が楽して儲けたいと思うなら、弱者を狙って金品を奪いましょう。
投資を知らない情報弱者を騙しても、痴呆老人の遺産を狙ってもいい。
自分より弱い者から搾取して、いくらでも私腹を肥やせばいいでしょう。
逆に貴方に僅かでも良心があって、人の役に立ちたいと思うなら、
最も弱い病人や貧しい人々を助けましょう。
中抜きの大きい日本ユニセフや海外支援に援助するのは勧めませんが、貴方の周囲だけでも、困っている人は沢山いるでしょう。
弱者を助けることが社会全体を救うことになり、ひいては貴方自身の為にもなります。
世界には強者と弱者が入り乱れ、決して一様にはなりません。
見た目以上強い人もいれば、意外なほど打たれ弱い人もいます。
絶対的な強者でもなく、かといって一番の弱者でもない。
そんな貴方だからこそ、きっとできることがあると思うのです。

どんな時も、私達は独りで生きているのではない。
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