マイナス金利 ユーロが目指す未来

最近の大学生は小食だなぁ。
☆マイナス金利
国債や預金の金利がマイナスになること。
国債の金利は入札によって決まる為、需要によってはマイナスになることも度々ある。
特にドイツ国債。
名目金利がプラスでも、デフレによって実質金利がマイナスになることも多い。(数年前の日本)
また、通貨高に対抗して市中銀行の準備預金への支払い金利をゼロ以下にすることもある。
極度なユーロ高をを抑制する為、欧州中央銀行(ECB)がマイナス金利の導入を検討しているようです。
既にユーロの政策金利は0.25%で、金融機関がECBに資金を預ける際の金利に至ってはゼロ。
これ以上下げようと思ったら、マイナスにするしかありません。
「金利がマイナス=お金を預けると利息を取られる」
ってのは感覚的に理解し辛いと思いますが、要するに金融機関や投資家によるユーロの保有に税金をかけて、他国からの資金流入を防ぐということです。
ドイツ国民やフランス国民の預金が、勝手に減っていくわけではありません。
EUR/JPYがマイナススワップになれば、ユーロを買う魅力は半減しますよね。
逆にEUR/JPYの売りでスワップを受け取れるなら、売りたくなるかもしれません。
FXトレーダーなら、ECBの狙いはわかりやすいでしょう。
・ユーロの保有に対して銀行に課税すれば、ユーロ圏中核国から周縁国へ資金が回るようになる。
・ユーロが安くなれば、ユーロ圏の企業が製品やサービスを国内外で売るのが容易になる
と言われていますが、実際の効果は怪しいところ。
既に各国の金利は非常に低い水準にあり、どこの金融機関も資金が有り余っています。
それをマイナスにしたところで、ソブリン債にお金が回るのかどうか。
露骨な円安推進を行った日本は輸出が減少し、大幅な貿易赤字に苦しんでいます。
通貨安が国を豊かにするというのは幻想です。
そもそもマイナス金利というのは明らかに経済的に不自然な状態であり、長く続けられるような政策ではありません
通貨高に苦しむ日本やスイスでさえ、結局実行しませんでした。
エセ賢者の予想としては、
「マイナス金利にするから、
お前らユーロ買うなよ!」
という投資家向けのアピールであり、実現はしないかと思います。
仮にマイナス金利政策が取られたら、その時は流石にユーロ安になるでしょうが、長期的な影響は不明。
慢性貿易黒字のユーロのことだから、あまり影響がないことも考えられます。
それより可能性が高いのは、量的緩和の実施。
日本のアベノミクスが史上最大の迷惑緩和を行った上に、米国のQE縮小は極めて遅い。
世界三大通貨のうち二つが緩和と通貨安誘導を続けているのに、ユーロだけやらないのは不公平。
欧州債務危機の封じ込めを兼ねて、ギリシャ・ポルトガル・イタリアといった債務国の国債の大量購入に踏み切っても不思議はないと思われます。
ボラリティの低い最近、市場は大きな材料を求めています。
米国、日本の動きがない現在、次のターゲットは欧州の可能性が高い。
欧州議会選挙を控え、金融政策の変更を迫られる欧州は、何らかのアクションを起こすことになるでしょう。
もしかしたら緊縮財政策に疲れた有権者が、選挙結果を大きく塗り替えるかもしれない。
マイナス金利や量的緩和で、大きな為替変動が起こるかもしれない。
当事者にとっては良いことではないかもしれませんが、エセトレーダーとしてはちょっぴり期待してしまいますね。
退屈な相場はいつまでも続きません。
世界経済、特にユーロの動向に注意していきましょう。

この広い世界では、いつもどこかで事件が起こっている。
今日もまた、世界は退屈させてくれないようだ。
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