最古の原子力発電所 地球を産んだエネルギー

帰る家があるってのは、素晴らしいことだ。
最近は原子力発電所の再稼動でもめていますが、エセ賢者はどちらの肩も持てないんですよね。
確かに放射能は恐ろしいが、莫大なエネルギーが私達の生活を支えてくれたのも事実。
そう思ってしまうのは、私が昔原子炉の開発に携わっていたからかもしれません。
もうずっと前、何年前かもわからないくらい昔に、私達はとある原子炉を作っていました。
今の軽水炉や重水炉とはちょっと違いますが、あれは確かに原子炉でした。
あれには、燃料ペレットも原子炉圧力容器も使っていません。
燃料はウランでもプルトニウムでもなく、水素です。
核融合に必要な強大な圧力を膨大な質量によって賄うことで、莫大なエネルギーを発生させる機構が用いられています。
少々大きくなりすぎましたが、周囲に人は住んでいないので問題ないでしょう。
寿命はざっと、50億年くらいでしたか。
少なくとも、現人類が滅びるまでは稼動し続けるでしょう。
「そんな原発がどこにあるんだ?」
って?
何を言っているんだか。
すぐそこにあるじゃないですか。
最古の原子力発電所

見ての通り、太陽系最大の原子炉ですよ。
昼間に空を見上げれば、誰でも視認することができます。
これのおかげで、私達は何万年も繁栄を享受してきました。
この地球にある全てのエネルギーは、太陽から来ました。
太陽の中心で行われる核融合によって発生した天文学的なエネルギーのほんの一部が地表に降り注ぎ、絶え間ない恵みをもたらしてきました。
草木が光合成を行い、それを草食動物が食べ、さらに肉食動物の食料になります。
動物も植物も、地下に眠る化石燃料でさえ、太陽の光によって形成されたものです。
ソーラーや風力はクリーンエネルギーで、火力や原子力は汚いエネルギー。
そんなの誰が決めたのでしょうか?
形は違えど、この地上に存在する全てのエネルギーは元を正せば全て同じなのです。
物理学によれば、全ての存在はエネルギーに帰結します。
形状や密度、過程がどんなに変わろうと、本質的には何も変わりません。
文句があるなら、どこか別のところからエネルギーを集めてくればいい。
少なくとも太陽の光で生活している達に、原子力を批判する権利はないでしょう。
責められるべきはその管理のずさんさであって、エネルギーの良し悪しがあるわけではないのです。
私達の生命は、常に周囲からのエネルギー供給によって成り立っています。
太陽からの光と、そこから生まれた動植物を糧にして、日々生活を続けています。
これだけの恵みを享受しておいて、食事や電力にケチを付けるのは、贅沢なことだとは思いませんか?
本当に必要なものは、もうずっと以前から空の向こうにあって、いつも私達を見守ってくれています。
それを忘れずに、お天道様に顔を向けて生きていきたいと思います。

どれだけ時が経とうと、どんなに社会が変わろうと、
それは変わらず、私達を照らし続けている。
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