相場の到達点を読み解くことの無意味
2014-08-23|FXのカラクリ(初心者向け)

過ぎ去った日々は、二度とは戻らない。
「ドル円は105円に行きますか?」
といった質問をよく受けますが、そのような稚拙な質問は聞くのも無駄、答えるのも無駄です。
レートは人の売買が続く限り変動し、一定の数字で止まるものではありません。
変動が急激で、しかも長時間続くほど、レートは大きく上昇・下降することになります。
確かに特定の数字が意味を持つことはあります。
105円にオプションバリアがあれば、一旦そこで跳ね返される確率は高い。
100円のような特徴的な価格は、心理的にも節目になります。
レジスタンスを利用してカウンタートレードを仕掛けるのも手でしょう。
しかし、一旦トレンドが発生すればバリアは必ず砕け、一方的に走り続けることになります。
そうなれば、為替レートがどこまで飛躍するのかは、誰にもわかりません。
絶対にね。
変動幅は、トレンドの期間にだいたい比例します。
一ヶ月やそこらなら数円しか動かないこともあるし、アベノミクストレンドのように1年以上続けば数十円動くこともあります。
それは降雨量とよく似ています。
長く雨が続けば続くほど雨水が溜まり、ダムがいっぱいになります。
何日ぐらい雨が続くかはわかっても、何リットルの雨水がダムに溜まるかはわかりません。
けれど、雨天が続く限り雨水が増え続けることは紛れもない事実です。
大きな材料に相場が反応したとしても、その結果レートがどこまで伸びるのか判断する方法はありません。
全てのイベントが吸収された後になって、ようやくその影響の大きさがわかるのです。
「ユーロ円は○○円になる」
みたいなアナリストの予想は、本質にデタラメです。
積み上げる過程を考慮せずに、積み上げた結果だけを図れるわけがありません。
しかしながら、相場には確かに上がりやすい時期・下がりやすい時期があるのは確か。
レートがいくつになるのかはわからなくても、潮目を読み取ることはできるでしょう。
特定の数字を予想できなくても、流れに上手く乗ることができれば利益は発生します。
利益の額は結局、相場任せですけどね。
古くから株式相場にはこういった格言があります。
・2月に買って5月に売る。
・9月に買って1月に売る。
・11月に買って5月に売る。
レートではなく、時期を見て買い、時期を見て手仕舞うということです。
相場師の中には、朝買って夕方に売るだけのトレードで巨万の富を築いた人もいます。
もしかしたら、レートを見ないことがトレードの秘訣なのかもしれません。
数字に拘ることは止めましょう。
天が降らせる恵みの大きさは、私達には測ることのできないものです。
それでも一定の利益が欲しいのなら、トレール注文なり分割エントリーで幅を持たせましょう。
未来が不確定な相場において固定された数字に拘ることほど、愚かなことはないのだから。
相場がどこまで上昇するのかはわかりません。
ただ積み上げ続けた結果が、結果的にレートになるだけです。
それが何円なのかはわからないし、わからなくてもいいのです。
買ったなら、上がるまで待ちましょう。
売ったなら、下がるまで待ちましょう。
それがいくらになろうと、与えられたものをただ受け取れば良いのです。

どんなに考えようと、わからないものはわからない。
けれど、それで困るということでもない。
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