安全第一の続きを思い出してみよう
2014-08-25|誰でもできる♪幸せになるコツ

女王様のほうが大事だった。
知っている人もいるでしょうが、工場や工事現場で使われる「安全第一」の標語には続きがあります。
①安全第一
②品質第二
③生産第三
安全だけがクローズアップされていますが、その後にちゃんと品質と生産が来ます。
ただ安全を守りなさいと言っているのではなく、
「安全と品質を確保した上でないと、生産はできないよ」
という意味なのです。
冗談はさておき、元々安全第一という言葉は、1900年代の米国で誕生した標語です。
当時劣悪な環境にあったUSスチールの社長が労働災害を防止するために
「安全第一、品質第二、生産第三」
を会社方針としたのがきっかけだとされています。
この考えは世界中に広まり、労働災害はたちまち減少しました。
日本でも安全第一と書いた旗や垂れ幕、作業員のヘルメットなんかが良く見られますね。
しかし、この標語はどういうわけか、不完全な伝わり方をしています。
もうおわかりですね。
「安全第一」ばかりが強調されて、続く「品質第二」と「生産第三」が抜け落ちているのです。
企業の目的は、あくまで生産です。
製品を製造して、顧客に売らなくては利益が得られません。
安全だけを確保したって、ただコストがかかるだけで何の意味もありません。
安全が第一なのは、それが確保できなければ労災が多発し生産どころではなくなるから。
品質が第二なのは、それが不十分では不良が発生し、多額のクレームコストが生じるから。
どちらも順序としては生産より先に確保しなくてはいけませんが、生産をないがしろにしていいというものでもありません。
一番だけを強調しても、それが何より優先されるのかがわかりません。
一番を成した後、次は何を追及すればいいのかもわかりません。
物事には優先順位と順序があります。
何が一番大事なのか、どういう順番で行うべきなのか、よく把握しておきましょう。
私達は物事を単純化するあまり、大事な部分を削り取ってしまうことが多々あります。
確かにシンプルにしたほうがわかりやすいし、複雑すぎる言葉は伝わらない。
けれど、その背景を忘れ、一部の言葉だけが独り歩きしてしまうのも問題です。
どんな標語にも、どんなルールにも、それを決めた動機があります。
そうしなければいけない理由があって、優先順位が定められています。
上辺だけをなぞるのではなく、その本質を振り返ってみましょう。
例えば、妙にお堅い高級レストランのテーブルマナー。
例えば、安全運転には欠かせない交通ルール。
例えば、チャートの方向性を読むFXのテクニカル分析。
色々なルール、暗黙の了解、手法があって、それに従って私達は行動しています。
しかし、よくよく考えると意味のわからないものも多々あります。
既に過去とは事情が変わっていて、現在では意味をなさなくなっているものもあります。
果たして、それはどんな理由で決められているのか?
それは現在でも有効なのか?
もっと他に考えなくてはいけないことはないのか?
色々考えてみなければならないことは沢山ありますね。
暗黙の了解をにただ従い、それを他人にも押し付けるのは止めましょう。
残すべきものは明文化して残し、不要なものはきちっと削るべきだと思います。
日本人は、本当にそういうところがダメダメです。
先人の言葉を真似るだけなら、誰でもできます。
しかし、現世を生きる私達は、常にその先に行かなくてはなりません。
与えられるものをそのまま受け入れるのではなく、その仕組みを理解した上で、貴方にとって一番良い方法を作り出していってください。
いつだって安全が一番大事とは限りません。
何が大切かを決めるのは、いつだって貴方の仕事なのです。

☆オマケ 第四と第五は何?
安全第一、品質第二、生産第三というのなら、きっと第四、第五もあるのでしょう。
多分、株価とか顧客満足とか。
調べてみても見つからないので、とりあえずエセ賢者の趣味で続きを作ってみました。
①シャム猫第一
②ドラ猫第二
③三毛猫第三
④白猫第四
⑤黒猫第五

猫しかいねぇ!!
ってか、安全どこ行った!?