モテない合理主義者がモテる方法

こんなヒーローは嫌だ。
自慢じゃないが、エセ賢者はモテない人間です。
人に寄っては人に嫌われ、猫に寄っては猫に嫌われる。
モテるモテない以前に、クロカタゾウムシかヨロイモグラゴキブリくらいにしか思われていません。
そもそもモテたいと思わないのでわざとそうしている側面もありますが、根本的に無駄なコストを払えない性分なのですよ。
外観に気を遣うのにも、人に付き合うのにも、莫大なコストがかかります。
必要な費用と時間を他人の評価と天秤にかけて、果たしてメリットがあるのか?
そう判断した上で、無駄なコストを極限まで削減して、穢多非人のような生活を送っています。
人間関係よりコストを取ったわけです。
エセ賢者のような人間を、「合理主義者」と呼びます。
またはただのドケチとも言う。
何でも安ければいい、
早ければいい、
外観が汚くても中身があればいい、
といった実用性のみに特化して、感性的な要素を切り捨てている人間です。
☆合理主義者の特徴
・人の目を気にしない
・髪は千円カットで十分。美容院なんか要らない
・服は着れればいい
・ブランド物の価値がわからない
・香水は臭いだけ
・商品よりも価格を見る
・外食に行かない
・入浴時間が短い
・動きにくい礼装(スーツやネクタイ、喪服)を嫌う。
・旅行に行かない。もしくは近場で十分
・結果が同じなら、過程はどうでもいい
三つ以上当てはまったら、貴方も立派な合理主義者です(笑)。
こういった傾向はあまり裕福でない環境に育った男性に多く、富裕層や女性にはあまり見られません。
過酷な環境を生き抜くために獲得された能力なのは間違いありませんが、実際の社会生活においては大きなデメリットにもなり得るため注意が必要です。
デメリットは色々ありますが、何よりもはっきりしているのは異性にモテないこと。
エセ賢者自身が証明しているので、それだけは間違いありません。

女性は何よりも不潔を嫌う生き物です。
その潔癖症は、男性の想像の遥か上にあると思っていい。
彼女等は男性には見えない物を見て、男性には嗅げない匂いを嗅ぎ取っているので、男性が自分の尺度で綺麗にしていても問題外の判定を下されるわけです。
自分には見えないものを、相手は見ている。
それを理解できるかどうかが、モテる人間とそうでない人間の境目なのかもしれません。
他人と自分の尺度は必ず違っていて、どちらが悪いというものでもありません。
しかし、合理主義者のズボラさは潔癖症を傷付け、潔癖症の嫌悪は合理主義者を傷付けます。
どちらも、「自分が相手は違う世界に生きている」と理解できないことが難点ですね。
もしも貴方が「異性にモテたい」あるいは「会社で評価されたい」と望むのなら、補正予算を組んででも美容院に行くことを勧めます。
ただ髪を切るだけの暴利商店が未だに潰れずに残っているのは、それだけの価値があるという証拠です。
問題は、当人のコスト信仰・自然信仰の強さでしょうか。
大抵の合理主義者はある程度柔軟に対応するものですが、稀に強迫観念のような強いコスト意識を持っている人種がいます。
このエセ賢者のように。
生活必需品以外を買うことや高級品を買うことに躊躇い、時には罪悪感さえ覚える。
自然体であることを好み、作為的に言動を調節したり、着飾ったりすることを強く嫌悪する。
そういった人間は結構いて、僅かなコストメリットと引き換えに、大きな社会的損失を被っています。
貴方がそんな合理主義者と接した時には、無闇に批判したり注意したりするのは避けてください。
彼等は自身の正義(経済的合理性や自然至上主義)を遵守しているだけなので、話が通じません。
それを注意するのは、喧嘩を売っているのと同じです。
合理性と感性はお互い相容れないもの。
人々が手を取り合っていくには、互いが一歩ずつ歩み寄っていくしかないのでしょう。
合理主義者がコスト面で一歩譲って、非合理主義者が少し寛容になれば、世の中はもっと豊かになるはず。
現実的には、合理主義者側のほうが折れることが多いのですけどね。
感情はどうにもならないものですが、コストに関しては論理性があれば説得可能ですから。
一部のコストが増加してもトータルで得になることが示されれば、効率主義は矛盾しません。
もしも貴方が相手を説得したいと思うなら常識を振りかざすのではなく、客観的な立場でお互いのメリットを示すように心掛けてください。
人にはそれぞれ理念があり、時としてそれは対立します。
特に経済的に豊かでない現代の若者の合理性と、人間関係における感性欲求は度々矛盾を引き起こすでしょう。
どちらを重視するのも、決して間違ってはいない。
けれど、傾きすぎることで生まれるデメリットは、そう簡単に無視できるものはありません。
自身がどうありたいのかをよく考えて、適切なバランスを取っていきましょう。

電話やメールを使えば一瞬で伝えられる一言。
だけど、敢えて手間をかけることで伝えられることもある。
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