いつだって半分は欲望で出来ている

どう考えてもおかしいのだが、本人だけは気付かない不思議。
『順張り』は投資の王道だ。
『逆張り』も短期的には悪くない。
しかし、『欲張り』だけはいけない。
順張りで勝つ人も逆張りで勝つ人もいるが、欲張りで成功した人はいない。
人は常に論理と感情の二つを以って判断を行います。
それは日常生活でも同じですが、投資の世界はその二つの違いが顕著になります。
論理は理性的・客観的な思考で、冷静に損得勘定を行います。
感情は動物的・本能的な思考で、特に欲望と恐怖によって判断されます。
どちらかが欠けることはありません。
かならず両方の考えが合わさって、行動を決定することになります。
そう、バファリンの半分が優しさで出来ているように。
例えばクソ株マニアさんが今にも潰れそうなシャープ株を買おうとしている場合、
☆クソ株マニアの思考
論理50%:客観的に見て破綻寸前の株を買うのは不利だ
感情50%:ここから買って反発すれば大金持ちだ!根拠はないけど!
という感じで、論理と感情が半分ずつ入り混じった形になります。
端から見れば論理のほうが正しい決まっているのですが、どういうわけか当人だけはそれがわかりません。
わからないどころか、多くの場合自分が欲望に流されて動いていることにさえ気付きません。
気付かないので、判断を誤ります。
だんだん感情のほうが大きくなって、クソ株を買って破滅します。
同じような間違いを、貴方も犯したことがあるのではないでしょうか?
期待値がマイナスとわかっているのについつい宝くじを買ってしまったり、インフレ率の高い新興国通貨を買ってしまったり、下落トレンドで損切りできなかったり・・・
そういったミスは、たいてい欲望と恐怖によって起こります。
貴方に正しい結論を導く能力がないわけではありません。
感情が論理を上回ってしまうために、せっかくの判断が狂ってしまうのです。
相場で成功したいと思うなら、50%の感情をできるだけ減らし、50%の論理を高めなくてはなりません。
それができて、資金管理と損切りをきちんと行うことができたなら、きっとFXで勝てるようになっているでしょう。
(感情だらけのエセ賢者には無理だけど)
実は、感情を捨てられない人でも、感情による判断を廃する方法があります。
それは、「他人のアドバイスに従う」だけです。
使い古されてきた方法ですが、それが一番賢かったりします。

自分の損得が絡む話では、誰だって冷静ではいられません。
しかし、自分の利益にも損失にもならない無関係な話であれば、客観的な判断を下すことができます。
当人が無関係であれば、判断を間違うことはまずありません。
クソ株を買おうとしている人には、「上がる可能性は低いから買うべきではない」と言えます。
宝くじを買おうとしている人には、「期待値が低すぎて話にならない」と言えます。
クソポジを抱えている人には、「さっさと損切って、傷を広げないようにしたほうがいい」と言えます。
メチャクチャ耳障りなのですが、他人の言うことは大体正しいのです。
たとえそれがFXなど知らない全くのド素人だとしても。
他人に教えるときは、誰もが正しいことを言います。
大抵の人はリスクの高いマイナー通貨を避けて、安定した通貨ペアを手がけるべきだと言うでしょう。
しかし、実際に自分でトレードするときは、ボラリティの高い新興国銘柄や高金利通貨に手を出していることが多々あります。
スイスフランで常勝を狙っていた猫賢者のようにね。
どんな大言を吐く大物トレーダーも欲望には弱くて、なかなか理論通りには行動できないものなのです。
ポジションを取るときは、その前にちょっと考えてみてください。
自分が買うと決めた動機は、論理なのか感情なのか。
全部論理だと思っていても、そこには必ず欲望と恐怖が混じっています。
だって、人間だから。
欲望に頼る者は、必ず自滅します。
それを避けるためには利害を伴わない他人に助言を求めるか、他人になったつもりで客観的に判断するしかありません。
投資とは、感情との戦いでもあるのです。

本能と理性は、どちらが欠けても生きてはいけない。
お互いを認めて、どこかで折り合いを付けることが必要なのだ。
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