デフレは不況ではない インフレは好景気ではない

こんな美味しそうなお菓子は見たことがない。
デフレ不況という言葉がありますが、デフレと不況に相関関係はありません。
日銀総裁やリフレ派のアナリストはインフレが好況を生むと言っていますが、全くの事実誤認です。
正しくは、
デフレ:お金の価値が上がり、物の価値が下がる。
インフレ:デフレの逆。お金の価値が下がり、物の価値が上がる。
という意味であり、景気の良し悪しとは全く関係がありません。
それにも関わらず、安倍総理大臣は、
「15年間の暗い混迷のデフレの時代に戻るわけにはいかない」
などと世迷い言をほざき、何が何でも物価を上昇させようと躍起になっています。
(おそらく本当の目的は物価ではなく、国債の買い支えにあるが・・・)
仮にも日本を代表するお方が間違った経済解釈を広めるとは、実に情けない。
好景気とインフレの違いくらい、中学生でもわかるだろ。
それにも関わらず「デフレ=不況」という誤まった解釈が世の中に広まっているのは、バブルの時代にインフレが発生したこと、そしてバブルが弾けた後にデフレの時代がやってきたことが原因でしょう。
空前の好景気にインフレが起こり、それが弾けてデフレ不況になったのだから、そう誤認してもしょうがない。
また、
「インフレは通貨の価値が下がるから、その前に消費をしたくなる」
「デフレは通貨の価値が上がるから、消費を控えたくなる」
という考えも、感覚的には正しそうに見えてしまう。
しかし、それは順序が逆です。
好景気の時は庶民にお金が回り、実質可処分所得が増えた。
だから需要が供給を上回り、インフレが起こりました。
逆にただインフレを起こしても、可処分所得は増えません。
円安インフレで景気を刺激する政策は、根本的に間違っているのです。
インフレ期待で消費を煽るのは結構なことですが、そもそも庶民に余裕がなくては消費が増えるわけがありません。
消費税を10%にして実質賃金を低下させる政策で、一体なにが改善するというのでしょうか?
そもそも15年のデフレの時代は「暗い混迷」ではありません。
2010~2014年はデフレが続いていましたが、失業率は低下しています。
民主党政権を褒めるつもりはありませんが、今より実質賃金は上がっていましたよ。
とにかくインフレにすれば、日本経済が活性化するわけではありません。
それでだけで好景気になるなら、ジンバブエとブラジルは今頃世界一の経済大国になっています。

黒田総裁に期待したいのは、まずインフレ目標とかいう意味不明な数値目標を撤廃することです。
通貨価値の毀損を経済目標にするなんて、頭大丈夫ですか?
医者に診てもらったほうがいいですよ。
そんなものより、もっと目標にするものがあるでしょう。
サラリーマンの実質所得とか、失業率とか、非正規の雇用率とか若者の自殺率とか。
生鮮食品と消費増税分を除いた物価上昇率を見て、一体何がわかるというのか?
インフレターゲットなどという摩訶不思議な数値目標が撤廃され、国民の幸福を基準とした政策が実施されることを、心から願います。

インフレが起これば消費税を上げてもいいという不思議な論理。
こいつらの頭は本当に大丈夫なのだろうか?
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