ギリシャ支援決定と新国立競技場 民意は何処に?

裏切られたよ!
7/13にユーロ圏19か国の首脳会議が行われ、ギリシャの財政改革を条件に金融支援の交渉が行われることになりました。
まだ金融支援が成立したわけではありませんが、この分なら本格的な合意にこぎつけ、預金封鎖が解かれる日も近いでしょう。
これによって直近の危機は去り、株価やクロス円も持ち直しています。
エセ賢者の含み損も10万くらい減りました。(おいおい)
ギリシャ以外の国も人にとっては都合の良い結果になりましたが、当のギリシャ国民にとっては、果たして望みどおりの結果だったのでしょうか?
今回の協議によりギリシャが今すぐユーロを離脱する可能性はなくなりましたが、そのためには、ドイツの出した厳しい条件
・付加価値税の増加
・経済統計の厳格化
・国家資産の売却
などをクリアする必要があり、それによって更なる不景気に陥る危険性があります。
当然本来ギリシャが望んでいた債務減免(借金の棒引き)は叶えられず、現在滞納している数千億の借金も、利息を付けて返さなくてはいけません。
そもそもギリシャは、緊縮策への賛否を問う為に、わざわざ国民投票まで行いました。
結果として「No!」が圧勝して、国民が緊縮を蹴ったというのに、なぜかまた緊縮への合意がなされようとしています。
これでは、何のために国民投票を行ったのかわかりませんね。
YesでもNoでも関係ないのなら、民意とはいったい何なのでしょうか?
これからギリシャが財政改革に臨んで同じ徹を繰り返すのか、ドイツの主張する「5年間の期限付きユーロ離脱」に追い込まれるのかは不明ですが、いずれにせよ国民はチプラス首相に失望することでしょう。
<日本の民意と新国立競技場>
ここまではギリシャの話ですが、日本においても民意に背いた政策が多々行われています。
消費税増税とか、、安全保障関連法案とか、数え出したらきりがありません。

中でも最近注目されているのが、東京オリンピックに伴う新国立競技場の建設問題ですね。
新国立競技場の建設にかかる費用は、現在の試算で2520億円。
建設以外の費用は含まれていない上に、役所の事業は相当などんぶり勘定なので、実際には5000億円以上かかると予測されています。
現行案での建設への賛否を問うアンケートでは、反対95%、賛成5%でした。
殆どの日本人は、この巨額の無駄遣いに反対しているのです。
それなのに、政府は一切の代替案を出さず、どこが費用が持つのかを議論しているだけです。
ホント、民意って何なのでしょうか?
そもそも日本政府が慢性的に赤字を垂れ流し、1000兆円以上の借金を積み重ねるようになった主原因は公共事業による建設国債の乱発です。
最近は高齢化による社会保障費の増加もありますが、元はといえば自民党がどこもかしこも無駄な道路を作り、ゼネコンに金をばら撒いたのが原因です。
公共事業は雇用を作り出してGDPを増やすように考えられていますが、実際は膨大な資源と労働力を消費され、社会全体を疲弊させます。
特に競技場のような大規模な木材やコンクリートの値上がりをもたらし、国民がマイホームを建築する費用まで高騰させてしまいます。
オリンピックで散財した国はどこも財政が悪化し、結果的に財政危機を招いている国さえあります。
ギリシャも以前オリンピックを行い、巨額の借金を積み上げたのは記憶に新しい。
(それでも予算は日本の一割以下)
日本もギリシャも、民主主義国家です。
国民こそが主権者であると、憲法に記載されています。
それなのに、民意に背いた政策ばかりが行われるのは、一体なぜでしょうか?

ここは本当に民主主義国家なのかねぇ?